第19章 宴
フィン「嘆息)はあ。
そもそも、いつも足元にすり寄っているだろう?
ドンとの時間の方が多いようにも感じる」むすっ
『………』にやにや&にまにま
やめてくれないかな?;その目つきは…;
ケイト「んー;…ドン、爆太郎と走太郎とボンと一緒に寝れる?」
ドン「きゅー;」しょぼぉん←寂しそうな声
ケイト「起きたら来てくれていいから。ね?」なでなで
ドン「きゅ♪」
ケイト「その…朝御飯の時からならいいよね?」
フィン「まあ…そのくらいなら」
ケイト「やった!^^」
ドン「きゅー!^^♪」
フィン「…」
その笑顔を見る中、あることが脳裏に浮かんでいた。
蘇るのは、あの当時の庇って斬られた瞬間…←507ページ参照
血を吐くケイトを見たあの瞬間
僕を庇って血を吐きながら、無事でよかったと笑って死んでいった両親と重なった。激しく動揺した。←638,640,666,686,695ページ参照
フィン『はあっ…はあっ』
瞠目し、震えが止まらなくなり、息が上がり、心臓が跳ね上がり、血の気が引いて冷たくなっていった。
フィン『どっくん!)…はっ…ぁっ』
全身が強張り、涙が滲んだ。今にも泣き叫びそうになった。
『また、護れなかった――』
暗闇に満ちた心の中で…その想いが去来した。
両親に庇われた当時にも抱いたそれが、今起こったかのようにフラッシュバックし、一瞬で自分の心を塗り潰した。
胸ぐらを掴まれたのは…涙が零れ落ち、叫びが口から出そうになった瞬間だった。←508ページ参照
ケイト『迷ってる暇、あんのかよっ。
ごふっ
後先考えてる余裕あんなら先に行動しろ!全力尽くせ!!
団長だろうが!!!たとえ失策だろうが構うな!
そのへま一つで全滅なんざするほど、皆は弱くはないだろ!!』
フィン(何を、迷っていた!?)ぎり!
ケイト『お前、は…死んでも、やられるな…崩れるな……
皆の…精神的、支柱…なのに、やられそうになってんじゃねえっ!!』
崩れ落ちそうになるケイトを抱き止める中、胸ぐらを握り締められながら叫ばれた。
それに僕は奮い立たされた。←686ページ参照
まだ終わってない。まだ、変えられる。
今度こそは迷わず、ヘル・フィネガスを使った。
『君を護る』というあの時の誓いを果たす為に――←378ページ参照