第3章 家族として
クリエイトとは、その時に捧げた魔力に応じて思い浮かべた現象を現実に化す魔法だった。
要するに、思い浮かべることができたとしても魔力が足りなければ実現不可能。
思い浮かべる情景が正確でないと同様に不可能。
例えば四方1kmの街に影響を及ぼす魔法を撃つとして、その効果が一つであれば簡単な魔法としてそれほど魔力を必要としない。
だが二つ、三つとなると、必要となる魔力は一つのそれより大幅に跳ね上がり増加していく。
白い光と共に実現していた理由は、それを媒体として現象を引き起こすからだった。
幼い頃の映像を見たが、物心ついた頃には既に使えており
その当時でも火・水・風・土・雷・光・闇・時空間を同時に発現できていた。
生物だけは創造不可能なようだが。
しかし今回のことで、精神力と魔力を媒体にすれば蘇生でも何でも可能だということがわかった。
ただし蘇生は対象となる体に掛けた時点で魂が肉体から離れていれば発動しないようで、姉を失った頃には蘇生は使えなかった。
おそらく当時の魔力と精神力が足りなかったのだろう。
今でこそ息をするかのように記憶を映すという水晶を創造できていた。
あり得ないほどの魔力に、それを自然と行使できる精神力…
外出できない間、ずっと魔法で自在に出せるよう修業し続けていたのだろうな。
並大抵の努力でその域には辿り着けないことぐらいは知っている。
だからこそLv.1となった時に、あれほどの数値を出せていたのだろう。
今までの努力を反映された証として。
精霊に頼んで水晶を通してケイトの様子を見ていたが、剣にまで身体にやっていた身体能力強化と同様に魔力を付与しながら斬り刻んでいた。
終いには先程言った火・雷・風まで刀身に纏わせて…
様子から察するに、付加魔法でも無詠唱魔法でも詠唱魔法でも物質でも何でも生み出せるようだ。
それでもフィンは気が気でないようで、内心ハラハラし通しだった。
かく言う私もアイズもだったが…街の人の攻撃はかわす気がないようで、避けれるのに何故とさえ思った。
その内、その纏わせているものが火や雷や風にする余裕もなくなった。
その結果、純粋な魔力だけを街のそれごと操作して圧縮させたものを刀身に纏うことになり、ホワイト・ノヴァを身に付けた。
そして終いには魔導剣士や体精癒などというものが発現したのだろう。