第19章 宴
フィン「あああああああああああ///」
両手で顔を抑えながらも、火照って白い蒸気となって出ていくそれは収まりがつかなかった。
ケイトのことだ、襲わないと信じてのことなのだろう。
うん、わかってる…わかっては、いるんだが///
安心したように笑みを浮かべて隣で裾を掴んで寝入るケイトを尻目に、僕は…複雑な気持ちになっていった。
うん。それはね…
どうせ裸を見るなら早い方がいいだろう。うん、わかる。
どうせ行為をするのなら心積もりを。うん、わかる。
しかし、それとは裏腹に…理性よりも本能が襲えと何度も何度も勧告してくる。
はっ!
…まさか、僕の理性を試す為に!?(ばっ!)←ケイトを見やる
ケイト「ぐー
すーぐーかーひゅー」
フィン「……そんなわけがないか」ぼそ
うん…ただ、無防備なだけだ。
どうせ身体を洗ってもらうのならと、そう考えただけ…なんだろうね;
ケイト「にっへっへっ//フィンんん//」
フィン「どんな夢を見てるんだい?^^;
こっちの気も知らないで」ぐりぐり
そう頭を撫でてから、頭頂部に指の第一関節でぐりぐりをした。
ケイト「フィン…気持ちいい」
フィン「!!?(がばっ!!)
(夢の中の僕に先を越されたか!!?)
ケイト!どうs
ケイト「くすぐったいよお。スポンジが」むにゃむにゃ
フィン「…………もう、寝よう」
ちゅんちゅんちゅんちゅんっ
小鳥のさえずる声と共に朝日が昇る中、ようやく僕は眠りについた。
ケイト「フィンー、おっきしよー?(ゆさゆさ)
もう7時だよー?」
フィン「済まない…もう少しだけ寝かせてくれ」ぎゅううう←布団を頭まで被り握り締める
ケイト「わかった。いーち、にーい、さーん、しーい、g
フィン「せめて、3時間は寝かせて欲しい;」
ケイト「何時間寝たの?」
フィン「…1時間半」
ケイト「…え?;」
『安眠できますように安眠できますように』ぶつぶつ
というケイトのまじない(?)と、眠っている間も抱き締めながら寄り添い、優しく頭を撫で続けてくれていたらしく…
それによって安心して深く眠ることができ、無事快眠を果たした。