第19章 宴
フィン「でも…覚えておいて欲しい。
君は…僕達にとって、光であると同時に憧れでもあるんだ」
ケイト「…え?
あんな笑われることやっちゃうのに?;」
フィン「ああ…君の純粋さに救われた。
子供のような純粋無垢な態度で、それでもなお君は傷付ける言葉を吐かない選択を取った。
言葉の暴力という武器を取られたからと言って…
人にしていいわけではないと、その身を持って自らの抱く正義を実現してみせた。
誰にでもできる芸当じゃない。だからこそ…見それた。何度でも。
傷付けない選択、同士を誇りに思った。
君は戦う者、冒険者として立派過ぎるぐらいにやっている。
同族の中でも、全種族の中でもこれほどに唆られる相手というものはいなかった。
挙げ句の果てには自ら歩み寄り、生存率を上げるためと自ら協力をしだした。
是が非でも護ろうと駆け出し、薄皮一枚だけ切って自らの動きだけで自爆させた。
それも範囲が広がらないように、逃げる時間まで計算して確保させた。
そんな風に、有言実行を貫く君を…余計に好きになった。皆もだ」
ケイト「え?」きょとん
フィン「やはり気付いてなかったか(やれやれ嘆息)
君の食事実状を知って、あんな風に揃って動くぐらいだ。←484ページ参照
あとは察して欲しいね(片目瞑)
とても…温かかったよ……
君の想いも、優しさも…傍にいるだけで、十二分に伝わってきた。
だからこそ…思うんだ。赦せないと。
自我が崩壊して気が触れたかのように、自らの頭を自分で気絶するまで笑いながら殴り続けるほどに……
それほどに、君の人生を大きく狂わせたあいつらが、どうしても赦せない。
いい加減にしろと、15年も苦しめてもまだ満足しないのかと…怒り以外、あいつらには何も抱いてはいない」
ケイト「なあ…フィン…
それで、無関係の人達まで殺してたら同じになっちゃうよ。
そんなの…ただの殺戮だよ……頼むからさ、やめてよ。やめてくれよっ」涙目