第19章 宴
ケイト「それだけだ!!」
真剣な眼差しで語るその眼は、どこまでも真っ直ぐで…眩しくすらあった。
フィン「間違いを犯さない、か…
どの行動が人を傷付けているかもわからないというのにね…」
ケイト「できる範囲で頑張る。
で、頑張ったって正々堂々と同じ魂の位のグループと再会した時に胸張って笑う!^^
私が死にたいって望んだのは…視えた霊界の光景から、その記憶を思い出したからだ。
どうしても会いたい人がいる。その人達と再会する為にも、曲がったことをする気はない。
それもまた、理由に入ってるんだ。
人にされて苦しい思いをしたのなら、それと同じことは、人には絶対しないってさ!^^//」
フィン「…それが間違いだとは誰も思わないだろうね(ふっ)
被害者を語る人間達以外は」
ケイト「うん…わかってる。
あいつらは一生変わんない。
でも…はっきり言って、まだわかんない。
だから…だからさ…決め付けないで、気にしないことに決めた。
だって、決め付けてたら…決め付けて責めまくってたら、それこそあいつらと同じになっちゃう。
人の尊厳踏みにじって、笑ってられる人間になっちゃう。
そんなのだけは、絶対に嫌なんだ。大切な家族にも、させたくない!」
フィン「…はぁー…頑固だね」
ケイト「頑固だよ。だから真っ直ぐでいられた!」
フィン「…それがせめてもの救いだよ。
僕としては、君が小人族だと書類を以って証明された時に心底嬉しかった。
君がフィアナを信仰したいと言った時…血筋は争えないと思った。
と同時に…心から嬉しくもあった。
これ以上ない相手に…心だけでなく、全身までもが躍動していた。
それでも…纏わりつく死は、決して拭い去れない。冒険者である限り。
別にそれに屈したわけじゃない。
失いかけたあの時…信じられずに瞠目する最中、両親が目の前で死んだ光景で被さった。
呆気にとられて、身体が強張って動かなくなった。
皆の精神的支柱は…僕だと言った。
だが…僕にとっての精神的支柱は、他でもなく『君』なのだと…強く、自覚した。
君が傷付き、傷も塞がらないあの時に…心底後悔しかけた。どこで間違えた、とね…
でも君の叱咤激励が、僕を突き動かしてくれた。
ははっ…^^(苦笑)
【勇者】ともあろうものが、逆に君の『勇気』に奮い立たせられた」