第18章 絶対安静
ロキ「周囲の価値観を必要以上に気にして、それに振り回されることはないんやで?
うちらにはしなくてええ。胸張って生き。
間違えたら殴ってくれる人間がおるのわかっとるやろ?」
ケイト「うん!;うんっ!;;(こくこく)
あり、がとう;;;」
ロキ「よしよし」なでなで
涙が双眸から次々に溢れ出していく。溢れては零れ落ちていく。
泣きじゃくりながら、背負い過ぎた荷を、抱え込み過ぎたそれを少しずつ降ろしていく。
それでもまだ傷は塞がらない。痛みは消えない。決して無くなりはしない。
けれど…共に前に進もうと、進んでいきたいと、ロキの腕の中で微かながらに思った。
泣きじゃくるそれが収まるまで、ロキは何度も何度も背を撫でてくれた。
愛してくれている、ちゃんと自分を見てくれている。
あの人達とは違って。育ての家族のように…
それが私には…とても、嬉しかったんだ。
ロキ「人の持つ価値観にええように振り回されてきたんやもんなあ。
一人っきりのそれなんて、育った環境や事情さえもろくに誰も見ようとせんかったもんなあ。
よしよし。いずれ滅ぶからな、あんな街^^」真っ黒&にっこり
ケイト「ぞくっ!)なんか怖いよ!!?・・;」
ロキ「いやいや。
そもそもな、いじめなんてのは他の基準が誰しも違うのに説明もせんで「わかれや」っていう不条理でしかないんや。
早い話が価値観や基準の押し付け、何で悪いと感じたかも説明もせんで精神ごと人格に至るまで全部否定する。
生まれ育った環境も何もかんもが違うのにわかって当然顔や。
説明したとしても口だけじゃわからん範囲やてあるやろ。
それ一つだけでお前の人格がわかるか?否や。
あいつらはなあ…それを受けても否定しようとせんお前に甘えとるんや。
人を傷付けるのが苦痛で、そう思うと行動できん。
そんなお前の人格を利用して、やりたい放題やってるだけなんや。
お前にとって見える接点、行動はそれしか見えん。それと同じようにあいつらもそれで決め付けた。
いや、ケイトは何度傷付けられても決め付けてへんし嫌なことしてへんから、質が悪いんは圧倒的にあっちやろうな。
ケイト…お前の未来に障害は今も残っとる」
?どういう、こと?
真っ直ぐに目を見据えて、ロキは教えてくれた。