第18章 絶対安静
ロキ「だからなあ…気にせんことや。
はっきり言ってクズや。
護ってもらってもなお、助けたことがあってもなお認めようともせんあたりで気付き?
お前はそういう悪い情報を与えんようにしとるけど、例の水晶でバレバレや。
愚痴もろくに吐けん環境で、ようやく少しずつ吐き出せるようになって楽しめるようになった。
そんでも常に相手に負い目を感じとる。そこは抱くな。
持ちつ持たれつなんやから。家族なんやからな?
うちらが絶対護ったる。あんなふざけた奴等から絶対護り抜いたる。
せやからな…これ以上あんな奴等に縛られるな。前を見て、うちらを見。
それだけ辛かったやろ。誰も味方もおらん状況で、助けてくれるもんもおらん中で、よく耐えた。
安心して寄りかかってええねん」なで
ケイト「…いいの?」
ロキ「ああ」こく
ケイト「…本当に…?」
ロキ「もちのろんや。当然の権利やろ」
ケイト「………」
ロキ「あれだけ常に一方的に言われたら、そりゃ苦しいやろ。
どれだけ相手の為に頑張ったって認めてももらえん。見てももらえん。
それこそやり切れんかったやろ。
でもな、うちらはちゃんと見とる。わかっとる。
せやから…うちらはもう家族なんやから、気兼ねなんて要らん(ぎゅうっ!)←ケイトを抱き締める
ほら…笑い?」ぽんぽん←背を軽く叩くように撫でる
ケイト「……ひっ…ぅっ;;(ぼろぼろ)
馬鹿…ロキの馬鹿あああああああ;;;わあああああ;;」
ロキ「よぉしよぉし(なでなで)
痛いなあ。苦しいなあ。
抱え込んでたもん、ここで降ろし。
大丈夫や。うちらは、そういうことは絶対にせん。
目を曇らせて、それを一方的に巻き散らかし続けるなんてことはせえへん。
一緒に、進んでこうな」ぽんぽんっ
ケイト「う、ん;;(こくこく)
うんっ;;」ぼろぼろ
ケイトの精神は、とっくの昔に壊れとる。
何度も自分を見てくれへん家庭環境に晒されて、その上に外でも似たような目に遭わされ続けた。
きっと…自分なんか、そういう目に遭って当然の存在だと思い込むことで、自分の悲鳴を上げる心と感情を殺してきたんやろ。
挙句の果てに、誰も聞く人も理解者も味方でさえもおらんと来た…
ケイトがどこか拙いのも、それが要因なんやろうな。
何度話しても泣き叫んでも嘘つき呼ばわりされたようやし…;