第18章 絶対安静
ケイト「また…また、見殺しにしろって言うのか!?;;
また血が出ていくのを見てろって言うのか!!?;;」涙
フィン「違う。そういう意味でh
ケイト「おんなじだよ!!!
あの時動けなかった!;剣に縫い留められてて動けなかった!!;
死んでゆく所を見てるしか出来なかった!!;血も止められなくって;;
あの頃の自分は人を治せなかった!;できるようになったのは11歳頃からだ!
人を復元で生き返らせることだってできなかった!!;;
わかってよ!!;;何でわかってくんないんだよおおお;;」ぼろぼろ&ぎゅうう
フィン「!…ああ、そういうことか。
つまり君は…人が血を流す所さえ見るのは嫌だと、そういうことだね?」ぽんぽん
ケイト「うん;」ぐすっ&こくこく
ケイトの頭を撫でる中、僕自身もまた似たようなことが頭によぎった。
フィン「…一つだけ言わせてもらうと、僕も君がやられた時に両親に庇われたことを思い出した」
ケイト「!!!!!?;」
フィン「僕としても…君が傷付く所は見たくない。
君が、僕が傷付く所を放置できないのと同じぐらいね。
僕もまた、君に傷付いて欲しくない。血を流すことも同様に」
ケイト「だったら…どう、すれば;」
フィン「なに、簡単なことだ^^
どちらも傷付かなければいい。
ただ、それを実現するのは限りなく不可能に近い。
ああいう風に避けられない事態もある。
絶対にとは言い切れない。でも可能性を限りなく低くはできる」
ケイト「!勇者アルルェーチェのバリア…
どれだけの力を加えられようと、それを反射させるリフレクト!」
フィン「ああ。
君の十字架に元々あったそれを、君と僕達の服や防具にかければいい。
ただし、条件を着ている時と致死的なものにしてね。
そうでなければ加工も洗濯もできないし油断にも繋がってしまう」
ケイト「わかった!
その…取り乱して、ごめんなさい;」
フィン「いや…取り乱すのも無理はない。
僕自身、あの時は取り乱した。君に叫ばれるまではね…
だから…あまり言えた義理ではないけど、こうして胸の内を爆発させるのも必要なことだ。
傷付けたくない、傷付けることが苦痛だからしないのはわかってる。
だが、僕には当たってもいい。寧ろ当たってくれ。
ちゃんと聴くから」なでなで
直後、ケイトは泣き崩れた。