第3章 家族として
Lv.1でも遠征に連れて行ってもらえるのではと考える者も現れかねない。
でもこれらには一応言い訳は立つ。
その場所が故郷で地理にも詳しく、その依頼を出したくても出せなかった当事者だったからこそだと。
幸いケイトは、ロキ・ファミリアに遠征の依頼が出る前に冒険者登録をした。
新米の冒険者に、しかもたった一人に構い過ぎていると捉われかねないこと。
これは登録してすぐに発現した発展アビリティが要因で、クリエイトという魔法の有用さを見抜いてこそだと。
Lv.1でも倒せるならとLv.1の冒険者が階層主に挑みかねないこと。
それはケイト保有の発展アビリティとスキルと魔法に起因していると。
記憶を失っていた件を振りだと言う人もいる可能性。
これはアイズと互角に戦っていたからこそ抱いたものだろう。
でも実際に失っていたものだから仕方ない。そうでなければ精霊は行動に移せていなかった。
その精霊の詳細についても説明した。
これらの問題は、一応は解決している。皆も納得してくれた。
今後において、大いに皆を助けるだろうということもまた同様に。
でも一番の問題はこれだ。
遠征のチーム分けでどの人と一緒にするか。
アイズと一緒にするのがいいとも思うけど、他との付き合い方も学んでもらわなければ困る。
神の目にも見えないという、ケイトの契約精霊…これは戦力外だから仕方ない。
寵愛を使うということは、自らが生涯寄り添い続けることの意思表示らしいからね。
その代わりああいうことが起こったわけだが…
さて……
フィン「どうしたものか…弱ったな」溜息
二度目の溜息をついた。
ガレス「相変わらず老けとるのお。見た目若いのに」
フィン「前途ある若者の今後を決める分かれ道だからね。
特にケイトには大いに期待できる。能力が能力だけにね」微笑
ロキ「でも何で半減したんやろうなあ?
フール・ハーディの【経験値】倍加もあるんやから、階層主3匹×2に最後の復元の1×2も加えてLv.9になっててもおかしくないはずやろ?
本人気付いとらんかったけど」
リヴェリア「おそらく自らを顧みない行動から半減されたのではないか?
結果的に私達がどう思うか、何を招くかまで考えていなかったのだからな」
『あー、なるほど』←納得した