第100章 未来(さき)へ
遠い昔…約束した
母「村を…みんなを、守ってあげてね?
恵土「うん!^^(頷く)
お母さんもみんなも絶対守る!
ご先祖様が頑張ってきたんだもん!!
任せて!!私の代で終わらせたりしない!」ぎゅっ!!
母「約束ね?^^」
恵土「うん!^^」
はははっ
ふふっ^^
無邪気に笑う声が…
土手の上を歩く二人へ、夕暮れの光が降り注いでいた
右手を、母の左手と繋ぎ
無邪気に左手で指切りをかわし
左拳を何度も上に上げて、揃って動いて笑っていた
誕生日前日のことで…
3月20日
7歳時、父に強姦される(背後から腰を両手で掴まれて持ち上げられ、肛門に中出し)
3月23日
夜中1時過ぎ
姉、母方の祖父母が包丁でぶっ刺されて殺される
母を庇って私が刺されて殺され掛け、母が私に覆い被さって背を何度も刺され殺される
私は…気が動転して纏いどころじゃない
集中させる程度しか出来なかった
生贄になったのは6歳の誕生日からで、トリオンが移動するのを感じるぐらいしか無かった
私は当時残された力を全て振り絞って、母を抱き締めて…
全てを込めて…己の命とトリオンの全てを捧げるつもりで…
無意識の内に…私は姉と母と祖父母へ注ぎ込んでいた
生き残って欲しかった…
そうしてでも守りたかった
それに対して…母がしてくれたことで、生き残ってしまった
母は私の残された全ての命とトリオンを受けたが、それごと込みで…己の命とトリオンの全てを私へ注ぎ込み、回復とした
母は…回復の中では断トツのブッチギリのトップだった
最も優れた使い手だった
纏い(まとい)は…トリオンが多い者のみに現れる特殊技能で…サイドエフェクトじゃない、厳密に言えば……一族にしか現れない血筋、血統技能だ
遠縁になればなるほど、戦闘に参加できなくなる」
『重過ぎて……』絶句
恵土「ごめん…
重たいよな?忘れてくれ^^;
太刀川『いや無理だろ』
皆が皆頷いた
恵土「まあ…その後……
有吾を倒してから追撃しないことから
トリオン体に反応していることに気付いて、解くように城戸さんへ促してくれた
それに伴い…元の位置に戻り、ずっと亡骸を守っていた
家族と村の皆の亡骸を
あいつがいなかったら…
来なかったら……
今も…死ぬ最期の瞬間まで、村から離れられずにいたんだろうな…(遠い目をし、遠くを見てから俯く)
