第18章 絶対安静
ケイト「初恋…;」
フィン「正確には、メリサに抱いたそれは初恋ではないし、君に抱いた恋愛感情はない。
そもそも、ケイトに出会うまで恋愛感情自体抱いたこともない。
伴侶として目星を付けていたというだけだ。それをロキが面白がって初恋と言った。
でも…こう言ってはなんだけど、僕は『メリサと結ばれなくてよかった』と思うよ。
メリサは確かに、『勇気』を持っていた。
でも僕は、ケイトに僕の持たないそれをたくさん与えてもらっている。
10歳の時からケイトに出会って恋に落ちるまで、感情は捨てて冷静に徹し、己の全てを一族の復興という野望に捧げ、その道をひたすらに貫こうとしていた。
恋愛感情など、ケイトとのそれが『人生で初めての経験』だった(しみじみ)
どちらが幸せか…それは火を見るよりも明らかだ。
ケイトと共に過ごす内、向き合う内、僕は君に恋に落ちた。
アイズとの戦いを見ている時に伝わってきた『勇気』に、既に惹かれていたのは否めない。←10~15ページ参照
その恋を知った時に得た感情は、メリサに抱いたそれとは比べようもないほどだった。
メリサを失った時は『両親を失った時とケイトを失いかけた時のように涙が出る』こともなかった。
前にも言ったように、ただ…利用しようとしているようなものでしかなかったからだろう」←276ページ参照
ケイト「…そっか…
今は…ちゃんと、感情があるよね?」
フィン「ああ…
君が、僕の捨てたものを取り戻させてくれた。
でもこの野望を捨てる気はない。それでも…いいかい?」
ケイト「気にしない。
自分のやりたいようにやればいいよ。
その時に思って、悩んで、考えて、その上で自分で決めて進んだ。
それはきっと、その思いを味わったフィンにしか解り得ないことだと思う。
そもそもフィンが32年間もずっと頑張ってきた、自分で選んだ道なんでしょ?
なら私は、その光に釣り合うぐらいの英雄にならなきゃね!^^b」ぐっ!
フィン「瞠目)…………」
ケイト「?何で固まってんの?」きょとん
フィン「……ふっ…ははっ^^//
君という人は…本当に……
どこまでも、澄んだ想いを返してくれるんだね//」涙目
ケイト「はっ!)辛いの!?;わかった!今から擽るね!」
フィン「はっ!)違うっ!誤k
あっはっはっはっはっ!^^//」