第98章 天泣(てんきゅう)
生身同士の会話だった
ウィザ爺は日本語で(やり取りを聞いていて学んだ)
恵土はアフトクラトル語で(ミラから学んだ)
各々、想いを発して(叫んで)いた
耐久連続戦闘時
ヴィザ(フェイントに釣られず徐々に学んで身に付けてゆく
知覚での先読みに縛られず全てを斬り結ぶ
大したものだ…
戦いの申し子——!!)
鉄刃(別の世界線の恵土)と重なる
その成長に涙したヴィザ爺でした
トリオン刀(トリオン能力により変動しないもの)を使っての訓練だった
ヴィザ爺はかなり強く、タイマンで空閑有吾をボコした恵土を軽々仕留めかけるほど(先読み痛覚による知覚、超感覚サイドエフェクト)
最終的に、それに縛られずにかわせる、仕留められるようになるまで頑張った
サイドエフェクト封じのトリオン体があるので、そのトリガーを使って剣技のみで打ち倒した
たった一度のみ
それが…半年まで、あと2週間という時期だった
言い渡されたのは…それから程近い時だった
メイドは返事をする数日前に、ネイバーフッド襲撃任務に行っていた
その時もまた生身同士になり…大好き、と言っていた…
涙を流しながら抱き締めたまま別れを惜しんでいた
メイド『そう…行くのね?』
恵土「こくん)ひっく」涙ぼろぼろ
メイド『……
元気でね?』微笑
恵土「うんんんんん」えっぐえっぐ
メイドはブラックトリガーの使い手であり
恵土でも気付けば首を取られ掛けるほどの実力者だった
ヴィザ爺が剣士ならメイドは暗殺者
名はリリィといった
恵土「リリィお姉ちゃん、大好き」ぎゅむううう
リリィ「私もよ——」なでなで
数年前に亡くなった幼い妹に似ており…世話役を自ら買って出てくれた
ヴィザ爺に次ぐ実力者で、寝たきりになっていた時にも面倒を見てくれていた
ミラは高いトリオン量からブラックトリガーに適合するか試され、3歳の時にブラックトリガーに適合しトリオン能力も踏まえて政略結婚の相手として勉強を押し付けられていたそうな
ベルティストン家では……
既に恵土は身内の認識であった為、他の家にはやらんと方針が固まっていた
引き取られた(保護された)当時の話である
主にランバネインが反対し、ハイレインが即頷き、ミラが恵土の腕を両腕で掴んでいた
もう既に体制が出来上がっていた為、特に追求されることは無かった
