第18章 絶対安静
さて…これは一体どういう状況なのかな?^^;
僕は今、フレイヤ・ファミリアのホームの門の前にいる。
そこで入ろうとした矢先、武器を向けられて警戒されているのが今の状況だ。
今の所、神フレイヤへ確認を取りに行っている頃だろう。
慌ただしく行き交いしている現場を前に、僕はそう憶測を立てた。
オッタル「来たな、【勇者】」
フィン「やあ、【猛者】。
神フレイヤから寝る際には来てもいいと申し出を受けていたんだが…
これはどう受け取ればいいかな?」ふっ←溜息を零しつつ困ったように笑みを浮かべる
オッタル「ああ。
恐らく情報が行き渡り切ってはいなかったのだろう。
入れ。俺が許可する」
フィン「ああ。恩に着るよ^^」にっこり
オッタル「!……変わったな」ぼそ
フィン「ん?」小首傾
オッタル「いや。何でもない。
(前までならば…そう簡単にはその言葉を口にしなかったはず。
ましてや、その言葉は付け入られる隙を作るからと見せないようにしていた。
たとえ言うにしても遠回しにそれを伝えていたはずだ。借りは返すと。
丸くなった…と考えるべきか?」
一人思案顔をするオッタルを脇に、僕は中へ入っていった。
ざわつく中で、神フレイヤが歩み寄って来た。
フレイヤ「よく来たわね」
フィン「驚いたな。わざわざ主神自ら迎えに上がるとは」
フレイヤ「ふふっ^^
言ったでしょう?
私はケイトの味方、ロキ・ファミリアの同盟はおまけに過ぎない。
今日ケイトを受け取った朝10時から3日間が過ぎた後、きちんと返すわ」
フィン「ああ。その時は僕が迎えに来よう」
フレイヤ「ごめんなさいね。
同盟を結んだことをまだ知らない人がいたみたいで」
フィン「いいや。逆に感謝するよ。
僕等【ロキ・ファミリア】にはまだやることがある。
闇派閥の拠点とも言える旧地下水路、クノッソスに至るまで念の為に警備を回さなくてはいけない。
少なくとも、闇派閥との決着がつくまでは…
だから人手が割かれている今、彼女に対する警備が手薄になるのは明白。
こちらとしては願ったり叶ったりだ。
神フレイヤ、君はそのことも踏まえた上でこの申し出をしたのだろう?」
フレイヤ「ふふっ…
(そこまで見抜くなんて…やはり、食えない子ね)
さあ?
私はただ、ケイトとの時間が欲しいだけよ」