第18章 絶対安静
ケイト「…情報料、本当にこうしてるだけでいいんですか?;」
フレイヤ「ええ。
それに、あの情報は私がただ教えたかっただけ。
龍の力の全力は、人としての体では決して耐えられない。
特に、あなたの場合は普通の龍のそれをも超えているのだから。
つまりを言うと、命に係わることだもの。
ここでは、いつまでも生き永らえられる人なんていない。
私…あなたにまた会えなくなるのは嫌よ?」←寂しそうな顔
ケイト「…善処します」
フレイヤ「あら?
あなたのことだから頑張りますと言うかと思ったわ」
ケイト「その…まだ、魔力が全快してなくって…
だから、今襲われたらひとたまりもない、です;」しどろもどろ
フレイヤ「そう。
大丈夫。私が護るわ」なでなで
そう言いながら、添い寝してくれた。
ヘレイオス街の歴史を枕、いや子守歌のような語りに私は気付けば寝落ちしていた。
オラリオから真っ直ぐ東に進んだ先にあるのは、連なったアルブ山脈。その麓に広がる大森林をセオロの密林と呼ばれているわ。
そのさらに東側にヘレイオス街はある。
その山脈にモンスターの進行が阻まれていたからこそ、ヘレイオス街のすぐ北に位置する場所に『精霊の楽園』と呼ばれる森、アルルェーチェという名の土地があった。←166,292,293,296,359,389,526ページ参照
そのすぐ西にある丘には花畑があり、その北には池があり、野生動物が数多く住む。
それらのさらに西側に鉱山があり、そこから出る岩には不壊属性、オリハルコンの材料が含有している。
その材料からオリハルコンの武器を自衛の術として身を守る為に作っていた。
英雄譚アルルェーチェがあった2800年前から2000年後、800年前に旅人が訪れ、真西にある迷宮都市オラリオのことを知る。
オリハルコンのそれは売れるはずだと画策、通路作りに着手。300年後に馬車道は完成、整備された。
時期的に見て、今から500年前におけるその後から今に至るまで、長年に渡ってオラリオと取引を行うこととなる。