第95章 神(しん)
それから数日も経たない内に
12月15日に卵が孵った…
12月20日(外は12月21日)には…
既に光が所狭しと覆い尽くしていた
本体の居る世界では…主犯格の癌が齎す癌化を拡める動きが活発化しているらしい
傍迷惑な話だが…
きちんと癌として処理する為には必要不可欠なのだそうだ
パラレルワールド、全ての平行世界に置いても、全てに置いて消す為にも——
終わりの無い平和を…訪れさせる為にも———
僕達自身にしか出来ないこと…それは……
消滅させて回ることだから
全ての責任、後始末を負い、その上で…
全ての責任と後始末、更には罪や罰まで、人へ支払わせて回る
虚飾の上っ面のみの優しさに踊らされ、詐欺に遭い、必ず癌化させられる
その悪の芽を、諸悪の根源が齎す癌化の闇、すなわち闇の墨汁を
その善性を拡め、誤認を抱かさせて回る、詐欺の共犯者、すなわち半グロ達が齎す半グロ化の闇、闇の煙を
全て消す——!!
その為に、本格的に動き始めた
拡める犯罪行為に加担した者達全てを…消すことだ
企画者から何から何まで、関与した者達全てを——
欺く行為への、犯罪行為を常習化しそれを善と歪める者達への変異を、ばら撒き続ける悪逆非道な精神者達を——
チャンスはもう十二分過ぎるほどに与えた
もう過分なまでに与えた
だから…もう十分だ
消そう…全てを——
その覚悟の顯れ(あらわれ)か…火の不死鳥が孵り、全てを常に照らし覆っていた
神や精霊、霊感のある者にしか感知出来ない
そんな光が常に覆い尽くしていた
というのが事の顛末、成り行きだ……
今世(ケイト)での役割の名、顯子(あきこ)とは…
そういう意味も含まれているのかもしれない
火の不死鳥が齎す光は、全ての世界を覆い尽くし、健常化…清浄化を齎していた
そして僕達もまた…その補助に奔走していた
ケイトが目覚めた時…
全て終わって
笑って同じ時を過ごせるように……
子供達も健康にすくすく育っている
こんなことがあった後だからこそなのか
笑って過ごすことが多かった
起きたのが…ちょうど昨日(12月18日)のことだった
火の不死鳥の力
いや…みんなの尽力のお蔭と感謝された
風邪が回復し目覚めたのは12月15日だが、起き上がれるほどでは無かった