第17章 雨
そうして街の一件の後で目覚めてから、記憶を取り戻したケイトはどこか…沈んだ顔をしていた。
笑った顔なんて、全然多くなかった。逆に少な過ぎてこっちが心配になるぐらい。
人一倍気を使ってて、そんなに気にしなくていいのに、きょろきょろと自分のできることをやろうと気を回してばっかりだった。
落ち着かないのかな?と思ったのが、私の第一印象。
ティオナ「ティオネー、なんかあの子…似てる気がしない?」
ティオネ「?何によ」
ティオナ「んー鬱ぎ込んで死にかけてるリス?
本の挿し絵で見たことある」
ティオネ「何よそのピンポイントな例えは;アイズもいるし大丈夫でしょ?
そもそもアイズが気に入って引っ張ってくるなんて初めてのことじゃない。
今だって付きっきりでしょう?」
ティオナ「うーん…それはそうなんだけどー;
よし決めた!私もケイトと過ごす!」だっ!
ティオネ「え!?」
下着へ買い物にいく前、注文を終えた後で精霊のあれもあってか…どこか、沈んだ顔をしていた。
自分のせいで900人死んだと今も思い込んでるのかもしれない。
元はと言えば、街の人達がそういう仕打ちをし続けるのが悪いのに!(ぷんぷん)
リヴェリアに繕わせたことがとっても申し訳ないみたいで、そんな会話が後ろまで聞こえてきた所だった。
ティオナ「どっせーい!」だきっ!←後ろから抱きつく
『!!?』
レフィーヤ「ティオナさん!?;」
ケイト「??」瞠目←目を白黒させてる
ティオナ「そんなに気を使わなくても大丈夫だよ!
フィンが守ってくれるし、リヴェリアもいるしガレスもいるし!
何も心配することなんてないんだよ?^^」
ケイト「ん…ありがとう。大丈夫だよ^^」
その笑顔は笑ってなくって、心からのそれにはとても見えなかった。
またそうやって一人で抱え込もうとして!!(ぷりぷり)←内心怒ってる