第94章 創傷(そうしょう)
お前等どうなろうが毛程も思わんわ――
ケイトの…
原初の始祖神達の…
心の中では…
今もなお、強く、脈打ち、息衝いている……
絶えること無く………永遠に――
せせら笑う(嘲笑する)笑い声と共に―――
ケイト「けふ、こほ」
真っ青な顔色で…
今もなお
苦しそうに息をしていた
今にも死にそうな顔色に、表情を強張らせる
その中で…吐露された情報……それが…先程述べた内容だった……
明かしたのは…原初の星々、天の国直系、天神星の雷王、年老いた白き龍神だった
龍神「………
私達は、既に一度…殺した身だ」
フィン「いやだ…
いやだ!!!
ケイトが死ぬなら一緒に死ぬ!!
ケイトが消えるなら一緒に消える!!」
ケイト「フィ…ン…
わかれ、よっか…
これ以上…けず、ったら…
きえちゃう
フィン「なに…を」瞠目&硬直
ケイト「そんなの、いや
ぱあんっ!!←ケイトの左頬を右掌で叩く
フィン「こちらの台詞だ!!」涙目
ケイト「なく…な
だい、じょ
フィン「大丈夫じゃないだろう!!?
死に掛けてるのに何が大丈夫だ!!!!?」涙
ケイト「……はあっ
ごほ
は……
はぁ」瞑目
その目からも涙が次々溢れ、零れ落ちていった
「一番居たくない世界」に本体を置くこと
それに伴い、分体に意味(効果効能)を齎す
これを小説として書いている世界が…「そこ」なのだと――
「最も実在化が困難であり、一緒に居たいみんなと自由に会えず、幸せにもなり切れない世界」
そんな――哀れな世界
ケイト「フ…ィ……ン
フィン「…いやだ…
絶対別れない!!
死んでも離れない!!
一緒に居る!!
側に居る!!!ずっと居る!!!
だからひとりになるな!!!なろうとするな!!!!!」滂沱
シェパード「酷なことを言うなあ」嘆息
龍神「言うな」シー
フィン「一緒に死なせてくれ
一緒に消してくれ」
ケイト「っ…(じわっ!)
ぅ……←滂沱
………」こくん
数秒沈黙した後…重々しく頷いた
絶命する度、持ち直させて…
命を分け与える形で再び蘇らせた
半グロを身投げさせないと戻らない…
なら……
やるべきことは――!!(ギリッ!!)
未だ苦しそうに息をするケイトを胸に抱き、頭を右手で支えたまま
消すべき対象を見、歯噛みし、睨視した