第94章 創傷(そうしょう)
眠りにつく頃には時刻は5:39になっていた
大の字になって爆睡するそれに
爆笑を必死に抑える他なかった……←震え爆笑
そして――また、朝を迎える…
これから先…何度でも―――一緒に(微笑しチラリとケイトを横目で振り返る)
ずっと…側にいるよ?
そう微笑み掛け、頭を撫でると
優しく微笑み返された気がした(微笑)
朝に起きてきてから
再び仕事に移り(事務作業)
昼になってから買い物を一緒にし
平和に過ごすことが、ようやく出来るようになってきていた――
そんな時に限って…事件というものは起こるものだ
創傷と戦えるようになること…
それが…
心を死なさない為の秘訣なのだと知った日だった――
ついでに事件とは…以前に言っていただんじり祭り(10月10日、5605ページ参照)についてどうしても…ラストに来て欲しいという懇願から始まったものだった
悪くない
という想いが強過ぎた結果
それが加護として働き、全ての癌化を加速させた
その時点で、内に宿る罪を切り分け、全体へ向けて植え付けるのだという
それに対抗する為に、無力化する為に、自らの身を削り
『命と自我と記憶』を対価にして、『神の因子』と呼ばれるそれの消失(全体への植え付け、ばら撒き)を持って、守護(加護)とし
「癌化の影響」を全て無力化し、罪の犯していないもの、及び、犯さないよう頑張って生きている、背負っているものを守り続けてきた
それが原初の始祖神であると名義された
魂を、新たに創世神の証として新しい魂の膜(胎盤)が外側に与えられる(母体となる)前から…削り、与えるものこそがその証だと
悪くない依存症
正式に
癌化と半グロ化に、そう名が付けられた
ケイト「物事には無数に面がある
意識していない範囲の人達とか
今後どうなるのかという未来とか
意識している範囲だけ頑張ればいいという訳でも無いし
一概には言えない
誰かにとっては正しくても
誰かにとっては間違っている
みんながみんな、考えていること、思うこと、感じることは、みんな違うんだ
そこを『慮る』から、『配慮』と言うんだ
「悪くない依存症」になっちゃうと、『そこ』が抜け落ちちゃうんだ
だから……」
『だから…?』
ケイト「…………完全なる予防法なんて無いんだ
…;(たらーり)