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Unlimited【ダンまち】

第94章 創傷(そうしょう)





目を見開くそれに…
顔を上げさせ、両手を両手で取って言い聞かせた

フィン「大丈夫…(微笑)

今はまだ痛いけれど…
少しずつ、マシになっていく

貴方が…私達の想いで、愛情を受けて…和らいだと言っていたように……
私達も…同じだから……

だから…


だから……

ずるいって…
貴方も、怒って?」真剣

ケイト「怒る…?」きょとん

フィン「私達がそうされた時…
いつも瞬時に怒って、助けようとした時と同じように…

自分の時にも…同じように、怒って?


それが…大事にする為の第一歩だよ?

創傷に…
与えられるがままに、振り回されたりなんかしないで…

もっと大事にして?
そんなことをされる筋合いは無いって怒鳴って?

そんな在り方は難しくても…
自分はそんな目に遭うべき人間だなんて想いは…もう、抱かないで?」

ケイト「……」


フィン「もっと、自分を愛して…
優しく接して…?


そんなこと無いぐらい…

いっぱい大事にしてきたじゃないか
見返りを求めることなんて無いまま…

だからこれくらいいいじゃないかって突っ撥ねてやればいい(微笑)


大丈夫…^^

付いているよ
ずっと…」ぎゅうっ
そう…手を優しく握り締めた


ケイト「………(ぶわっ)

っ…←震えながら俯く
いいのかな…?
フィン「勿論」

ケイト「逆に…怒られたりしない?」震
フィン「逆に叱り返してやればいい

大丈夫…
そんなことで、居なくなったりはしないから

安心して、ぶつけて」
両手を振り払い、両腕の中に閉じ込めるように抱き締めてきた

両の目から涙を流し、全身を震わせながら縋り付いていた
羽衣が時折触れる

温もりに触れる中、抱き返してから…頭を優しく抱き締めた


ケイト「きらいに…なったりしない?」
フィン「しないよ…
それごと愛するし…何より…大好きになる^^」

ケイト「私も…全部っ、何されても、大好きだよ」
嗚咽を上げながら
必死に言葉を紡ぐ

それが堪らなく愛しくて…涙を流した


なんでこいつの為に削らなきゃいけないんだ
返してよ

嫌いになれば…今感じているそれらの思いを抱かせてしまう
痛みや苦しみを味合わせてしまう

それを恐れていることが、よく伝わってきた



だから言った…大丈夫だと――

笑って



生きているんだから…(瞑目微笑)




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