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Unlimited【ダンまち】

第94章 創傷(そうしょう)





貴方と関わりを持った人々は全て無事…

問題なのは…その根幹
罪を罪と受け入れようとしない心
それを罪と受け入れようとしない心にある

罪と受け入れようとしない心
それそのものが罪の化身である
闇そのものへと転じさせる根幹
それを問題視せぬ彼奴ら(きゃつら)の責任
責任を全うせぬ者共に、享受する資格無し


今は眠りに付きなさい
始祖神…

貴方の傷は…深く…辛い」

ケイト「うと)…
すー…すー」
なで…

そのまま…瞼を閉じた

穏やかな寝顔を浮かべるケイトへ、龍神は優しく頭を撫でる


龍神「もう摩耗し切っており
命が危ぶまれている

時間はそう残されてはいない…

命と自我と記憶を削る行為により得られる効果は、深淵の条件に伴い激増した
しのぶ「ならいいじゃない!
せめてその分だけでも自由にさせてあげれば
隊長「それで死ぬとしてもですか?」

しのぶ「…え?」
龍神「死までの速度が加速度的に増しているのに?

キタルレスとしての宿命は…
皆に自由を与え、行動出来るようにすること

初代を助ける為に――

しのぶ「だから…

だから!
犠牲になって
龍神「それを続ける必要性はどこに?」

しのぶ「それ、は…」

龍神「無いはずだ
そうでなければ…
すぐに全部使い切ってしまう

それに…そもそも、彼女の命は…無限では無い


1兆5000億年というのが…
そもそもの寿命となる

命と自我と記憶…
それらを削る行為は…
どんな方法を用いても
決して元には戻らない

その原因となったものが…消えない限りは……


彼女は…
彼女『達』は…
再び、半グロを助ける為に、全てを捧げた

初代の無限の寿命が、残り346年に
二代目の1兆5000億年の寿命が、残り数年に
二年も持てば良い方に…」

『……………』

しのぶ「何故?
なんで…!」

龍神「彼奴らが決めたことだ!!!
あの卑しい半グロめが…再び、幾度でも実在化を遮り、支障を来した!!
それが遍く全てにまで実在化困難を生じさせ、植え付け、害して回った

それを……事もあろうに
初代も二代目も…救おうとした
その意志は同じだから……


だから…半グロを消さねばどうにもならん事態へ直面した

罪状は原初の始祖神殺人未遂
その助けとなった者達も皆…加担者として半グロと同じ実刑判決を受ける…
消滅という罰を!!


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