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Unlimited【ダンまち】

第94章 創傷(そうしょう)





癌一同と同じく
身投げした魂とされることでな!
二度と生まれない存在とならなければ…対価として渡したものは、決して返っては来ないのだからな!!」

それに…その言葉に、返す言葉も無く…
震えたまま…黙って俯き、拳を握る他なかった


龍神「安心せい…
その為に原初の国々は動いておる

通達が来たのはつい最近だが…

身投げした九百七十六垓人の内と入れ替え、変化を生じぬようにはしてある
初代「気にしないで」

フィン「…無理だ!気にする!!
ケイトの意志はどうなる!!?
龍神「無視だ
フィン「ふざけるな!!!

ケイトがどんな想いで!!
龍神「だから戻すのだ!!!
過ちを非と認めん輩ばかり助けてどうなる!!?
それをした結果どうだ!!?
増長する一方では無いか!!!
生かすべきものを死なせる気か!!?」

フィン「それ…は…」

龍神「出来るものならそうしよう…
だが出来ん!!
それだけははっきりしている!!!!
何をもってそういう!!?
何をもって何を優先する!!?」

フィン「………………」

その言葉に…
悔しいことに、ぐうの音も出なかった

歯噛みするばかりで…なんの音もせずにいた


龍神「………
取り乱して済まない
しかし…これも全てを守る為にやむを得ぬこと
理解して欲しい
受け入れて欲しいとまでは言わん

ゆっくり休ませてやってくれ…
無駄な消耗ばかり一方的に強いられ続けた…
原初の始祖神達を――」


その三十分後…

どっくん!!
どっくん!


ケイト「へ?」

何かが、強く脈打つ感覚に…
目を開けた


ケイト「なんだ…

いま、の…は……」


かくん

のも束の間…
再び、意識を手放した


「麻酔持ってきて!」
誰かの声がベッド際でする

ケイト「すーすー」

ずき
左側の首筋に、痛みを感じた

隊長「頚静脈と繋げた
これで大丈夫だ
もう外せない」

ケイト(なに…を?)


隊長「眠ってて…
今は、まだ…
安定出来てないから……」

そっ
『…』
なでなで

ケイト「なんで…
みんな、だまってるんだよ…
おかしい…
こわ、い)……

(かくん)←力尽きる

すうー…すうー…」


「ごめんね…
(涙目)

ごめんね……っ」

涙を流しながら
付き添うのを感じていた

優しい感じが、感覚がした


安心して

大丈夫だよ

と…


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