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Unlimited【ダンまち】

第93章 深淵(しんえん)





龍神「ケイトは今後…
キタルレスとして…
二代目原初の始祖神として…
更なる苦境に立たされることとなる

全ての自由と時間を対価とすることで、力を増させている
それが…深淵だ

初代原初の始祖神ウレイオスも含めた全てへ、自由と時間を与える為に…自らを対価として差し出す
それが…深淵という極致だ

死ぬまでの最期の瞬間まで
全ての実在化と全ての自浄という責務から逃れられなくなる
自らを、自らの自由まで、対価として差し出すことによって…

おんしの場合は……
彼女の側(そば)から離れられんようになる
離れるとしても分体に意識を乗せてでしか不可能となる

おんしに求められる覚悟は…
こやつと離れて自由に過ごす時間全てを皆無とすること
それに対しての覚悟じゃ

それを有しているか、有していないか
時間はもう少し残っている
今しばし考え直しては
フィン「やります」真剣

龍神「!」
フィン「やります(真剣)

それでケイトが守れるのなら…
回復出来るのなら
それが私に出来ることなら
やります!やらせて下さい!!」

龍神「覚悟の上だな?
フィン「はい!」

龍神「生涯離れられんぞ?」
フィン「構いません
元より、覚悟の上です

捨てる気はありません」

必ず助けますから←5786ページ参照


龍神「よかろう…ふうっ
深淵は…身体に変化こそ与えん
しかし……著しい程の力を発揮する
いや、効力と言った方が正しいか

力の使い道を縛ることに伴い、力に指向性を持たせ
その効力を爆発的に、飛躍的に向上させる

おんしの場合は…原初の始祖神の回復に特化することとなる
その延長線上で、癌一同へ雷を打ちて消滅させる力を原初の滅神は代々得ている
守る為にな――

儀式というのは誓いの場…
今後破ることは決して叶わぬ
死ぬ最期の瞬間まで……」

ごくっ
唾を飲み込む

龍神「覚悟は良いな?
フィン「はい!!」真剣、力強く頷く

それに龍神は頷き、儀式の準備に取り掛かった


なんだ…そんなこと?
とフィンの魂の心中では、微動だに揺るぎもしていませんでした

てっきり自分が自分で無くなるとか
生涯削られるとか
そういったことを想定していた為
瞬く間に、一瞬すら与えずに断行することが出来たそうな……


その儀式の準備には、3分程の時間を要し…――無事深淵を身に付ける為の準備が完了した


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