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Unlimited【ダンまち】

第93章 深淵(しんえん)





済みません
些か気が立っておりまして
乱暴な出迎えとなってしまいました(ぺこり)

どういう神経をしておるんだあの半グロ(塵芥、ちりあくた)共は!!」憤怒

イライラを隠せず、尾をビッタンビッタンと地へ叩き付けた


隊長「ぺこり)

お話がありましてこちらへ来ました
深淵を身に付けさせていただきたいのです
この子に」

龍神「………?
本当にええのか?
もう逃れられんようになるぞ?
自由で無くなるのはあやつの嫌うことで
隊長「それは…本人にこれから聞けば良いかと


そちらに分かりやすく例えると…

全集中・常中
それが化身化に当たり

透き通る世界や痣
それが深淵(しんえん)へ当たる」


龍神「化身化さえ身に付けておれば一瞬で出来る
だが…別の危険を孕む

化身化が、全ての記憶の合一化に伴い自我の崩壊が起こる問題がある
それと同様に…これからお主に身に付けてもらう深淵にも……


深淵という極致なのだが――
下手をすれば――ケイトと同じく死に掛けるかもしれん

死に掛けてでも
フィン「愚弄しないでもらえませんか?」

龍神「……ほ?」きょとん、目を丸くしシパシパ瞬きを繰り返す

フィン「既に覚悟は出来ています
早くして下さい
こうしてモタモタしている間にもケイトが!
龍神「慌てるで無い

辛うじてではあるが…
繋ぎ止めておる

ケイトは既に深淵を一足先に身に付けとる
原初の神々からの許しが無ければ身に付けてはならんと取り決めがある程だ

今回は緊急事態につき、身に付けることを許された
原初の始祖神と原初の滅神は最も相性が良く、原初の始祖神への回復にも最も適性がある
今回の場合、ケイトのは焼け石に水じゃがな…


儀式が必要なんで少し時間が掛かる
しばし待て
逸る気持ちはわかるが
急(せ)いては事を仕損じる」

フィン「儀式…?
でも……ケイトの場合
龍神「あやつは魂の中でしてもらっていた
よって目視は出来ん、察知もな
意識を保つのも困難であったから取られた手法じゃ
お主は違う」

フィン「ぐっ)…←不満を飲み込む
わかりました
では…対価を教えて下さい」

龍神「対価なら既に原初の滅神から貰っとる
おんしに求められとるのは覚悟じゃ」
姿勢を整え、真っ直ぐ覗き込まれる


龍神「全ての自由と時間を奪われる覚悟はあるか?」

フィン「………それ…は?」


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