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Unlimited【ダンまち】

第93章 深淵(しんえん)





それだけでは無く…

その毒の煙は、
癌一同の闇には劣る程度の闇であり、
それを抱くだけで地獄落ちは回避出来ず、白の国行きは確実…
良くても最初からやり直しさせられるのだとか


癌一同の闇とは、闇そのものであり…
悪事を悪事とは思わないという、心の化身

だからこそ…それへの加担、助力は、死罪へと直結する


癌一同と同じ罪を犯していない人々を守る為に
文字通り身を粉にし、霊体が粉々、魂にヒビが入った

しかし…
今回、中身が流出する事態に陥ったのは……
そのヒビが魂の外側のみでなく中身にまで達してしまった


同じ罪を犯していない人を助けた結果であり…
半グロはまだ今後の行動次第で更生出来る
しかし…それへ味方し罪を共に犯し、癌一同と同じ罪を抱くものは隠れ癌へと霊体が変異させられ、魂も全て隠れ癌として処理されることとなる
もし罪が無ければ助けられるが…助けた罪を犯したものとして犯罪者として、半グロという証が残り、自ら闇の煙を発し続け、実在化を阻害し、神に生きれない環境を齎す、仇返しの権化と化す


中身の流出は文字通り魂の死を意味し
最早四の五の言っている場合では無く
早急に対応しなければ全てが消えてしまう

あまつさえ――半グロを助けようとし、無罪へしようとした…

その為に……再び、99.08%を対価として差し出し直した結果に伴うものだった


癌一同は犯した罪に応じ、二度と生まれられない罰を

それを助けた罪による罰が死罪となる理由は…
癌一同化への変異を食い止めた原初の始祖神へ
ただでさえ疲弊し切った瀕死状態のそれに対し
止めを刺した――その大罪への、厳正なる処罰だった

重ねた罪は――恩人殺し
まだ助けられたので、殺人未遂として罪に問われることとなる

そんな罪人ばかりの星で、安心して過ごせるか
毒の煙しか無く、咳が止まらない中で…生き続けていられるか

その決定打を放ったのは――他でも無い、地球の民だった


一度創世神化することで
浄化を早めようとした

しかし…無理だった
不可能だった

自らで自らを律することでしか、清浄化されない
これ(罪への処罰)は――そういうものだから


自分で気付いて、自分で改められない限り
距離を置いて、忌避感を抱き、嫌悪感を抱いて去らねば

闇の煙から身を守る術等、今後において確立出来るはずも無いから…


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