第93章 深淵(しんえん)
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罪を抱かない人ばかりが犠牲になり
罪を抱く人ばかりが、無関心な人ばかりがならずに平気で笑っている――
そんな想いを抱くことを…誰が咎められるだろうか……
その命を、魂を…一つ一つを…
忘れずに覚え、受け止め、背負っている原初の始祖神に何を言えるだろうか…?
いや…言える訳が無い
掛ける言葉等無い
だからこそ……重いのだ、貴いのだ
そう改めて痛感するばかりだった―――
思いっ切り抱き締められて揉みくちゃにされる中
安堵からかケイトは膝から落ち、泣き崩れていた…
それを支えるように抱き締め、抱き留め
ある者は顔を抱き締め、またある者は唇を落とし
懸命に介護をしているようにさえ見えた……
良かった――心底想った言葉…その想いは皆、同じだった
厄介者の掃除を終え、無事…笑って今を迎えることが出来た……そのことを痛切に、喜ばしく想う皆が居た…皆が皆、同じだった……―――その言葉も…痛みも……想いも………その、全てが――――
そして今…
極み・常中
神里眼
神刀
それらを身に付けようと躍起になる方々で溢れ返っていた……;
ここはアトラクション施設では断じて無いはずなんだが……
そんな想いとは裏腹に
心底幸せそうに、嬉しそうに、強く意気込む者達が多く居た
懸命に励み、前を向き、自らのしたことと向き合い、背負い、懸命に生きる…
そんな当たり前のことを…大事に生きてゆく
人として欠かしてはならない側面だから――
かく言う僕等も……
ティオネ「負けないわよ!!」にやりキラン!!
ティオナ「もう既に身に付けてるでしょ!!?;」
言い争う輪の中に並んでしまっている…
あちらの世界での、しのぶとしての記憶があるとしても
やはり実際にやって体感しないと…薄れる可能性があるからね?
いつでも出来る訳でも無いし…
そう考えている矢先……ケイトから爆弾発言が舞い降りてきた
ケイト「修行空間使わないの?
神剣の」
『……………(ぽくぽくぽくぽく)←どこからか木魚の音
(チーン)
それだあああああああああああ!!!』だっ!!!
直後弾かれるように一斉に走り、ケイトを踏んで(お腹の子は踏んでない)、神剣へと群がった
フィン「…;
大丈夫かい?;」
ケイト「なんとか…;」ひくっひくっ