第93章 深淵(しんえん)
ケイト『最っ高の出来だよ!!凄い!!』キラキラ
さも懐かしそうに、目に涙をにじませながら笑って大事そうに盾の表面を撫でる
リヴェリア『使ってみせてくれ』微笑し大きく頷く
ケイト『うん!!』大きく頷く
その瞬間
皆が皆挙って化身化と覚醒を使い、全ての者達が襲い掛かった!!
が
ばしゅうううっ!!!!
ケイト『驚愕)!
痛くない!!
なんで!?すごい!!』
リヴェリア『ふふっ
やはり思った通りのようだな…
お前のそれは、『戦う力』のみにおいて起点としているようだった
だから…『戦う力』を一切使わず、それのみ除いた力の全てを如何なく発揮できるように創った
眠らせてもらうぞ骨が折れた』ふらふら
今にも力尽きそうな足取りで寝台へ向かうリヴェリアに即座にケイトは駆け寄り、肩を貸して支え寝かし付けた
寝台の左側へ立ったまま心配そうに顔を覗くケイトに、
横になったままリヴェリアは目だけを向ける
憔悴し(疲れ)切った目、顔で…
リヴェリア『済まないな』
ケイト『それはこちらの台詞だよ
ありがとう…
今世でも、こっちでも、あっちでも…世話、いっぱいかけてしまって』
リヴェリア『ふふふっ←目を瞑ったまま口角を上げる
それこそお互い様だ(微笑)←挑発的な眼でケイトの双眸を真っ直ぐ見つめる
どの世界でも…何度でもお前は、目に掛けてくれている
これを書いている方の世界であれ、どこであれ、な
…存分に世話になっている(くす)
だから気にするな、気に病むな(なで)←手を伸ばし、頬に触れ、優しく撫でる
お前は…立派だ』
がくっ
そのまま力尽き、眠りについてしまった
その触れてくれ撫でてくれた手をケイトは受け取ったまま静かに優しく撫で、そっと布団の中へ入れた
リヴェリア『心配するな、休めば治る』
寝言だろうか…
力無く呟かれるそれに、ケイトはそっと左手で右頬を撫で、優しく微笑み掛けた
そのまま布団を掛け直し、そっと静かに部屋を出て去った
ケイト『使いこなせるように頑張らないと…
いや…先ずは、名前を決めようか
貰ってばかりじゃいられない…よな?
あの攻撃――あれが触れた瞬間、全て霧散した
恐らく…この盾は持ち主の力を吸い取り、攻撃が盾を中心とした空気へ触れる前にエネルギーへ還元する系統のもののはず
なら…名は……)
シンバス』
