第93章 深淵(しんえん)
大好きだよ
お母さん
さよならは言わないよ?』微笑
ウレイオス『ええ――
ええっ!!』涙を流しながら大きく何度も頷く
キタルレスが立ち上がりウレイオスが泣き崩れていた
キタルレス『またね?』手を結ぶ為に伸ばす
ウレイオス『ええ
また…
必ず逢えるから』
微笑し合い、頷き合い、抱擁を交わす
ぽおっ
ケイトの額が光り、久しぶりに始祖神の紋章を浮かび上がらせる
光が離れ、地へと息衝き、天へと拡がり、全てへ光となって満たされて行った
ウレイオス『これで――「闇」は封印されたわ
二度と、生まれることは無い
「あの罪」は、「主犯格の癌の片割れ」「魂の一部」だから
「それ」を植え付けて回ることで、「奴隷、隷属化」を可能としていた
「その記憶」も、また…消えて行くことでしょう
「癌化の源」となるから
キタルレスとしての自我も…記憶も、命も……消えゆくことは、今後無いでしょう
それを浄化する為に対価として必要となるものだから』
キタルレス『うん…‥‥……
わかってる……
今度は…こっちが待つよ
死ぬ最期の瞬間まで…‥』
ウレイオス『うん…^^
ごめんね…
大事な力を奪って、しまって…
喪わせてしまって――』落涙
キタルレス『大丈夫…(微笑)
また逢えるから
何だって耐えるよ
貴方となら何度だって、何だって、耐えてゆけるから
皆も、居てくれるから
大事な人達…大事にしてくれる人達…
皆で、大事に守っていくから
この世界を――この世を、皆をさ^^』にっこり
ウレイオス『うん』涙を流し、笑みを湛えて頷く
キタルレス『約束』小指を差し出す
ウレイオス『ええ――約束』差し出し絡め合う
キタルレス&ウレイオス『^^
指切りげんまん嘘付いたらハリセンボン
のーます!指切った!!』
ウレイオス『ふふっ^^』
キタルレス『へへっ^^』
ウレイオス『ずっと一緒に居るからね――
目に見えなくても
どうなっても、貴方と、ずっと、一緒に
消える時は一緒よ』
キタルレス『消させないよ――絶対に
貴方も、貴方の大事な人達も、皆も…絶対に
二度とさせたりしないから……』
ウレイオス&キタルレス『^^
―――――約束』
ずっと、耐えてきたのだから―――
その想いは、同じだった
共に居るもの皆――――