第92章 新たな神武(しんぶ)
ケイト『流宴(るえん)
…え?』
自然に口が開いて、言葉を発した
それに目を丸くする最中…
左目だけが、その瞳孔だけが、全てを知らしめるように光を放っていた
化身化にて発する『熱波』が――己が意志を持った、抱いた『一塊の火(ひ)』へと変神(へんしん)した
否―――『己が魂の色をした焔(ほむら)』へと転神(てんしん)した
ケイト『ははは』にやっ!
それ以降…
ケイト――聞こえる?
…ああ!
微笑し力強く頷く
全ての流れを安楽に
皆が皆、落ち着いた気分で楽しめるように――
ああ――それが俺の、夢の果てだ
微笑み、温かな眼差しを向ける
行こう――
すっ
光が手を差し伸べる
ああ――約束だ!!
再び頷き、手を取る
取り合った際―――
光を支配した
神として完成した際、『純白の光』そのものと化す
余りの強さの光に、誰もが色を認識出来なくなる
神本人ですらも、ありとあらゆる全ても――
よっぽど強く意識しなければ―――
あの時(5682ページ参照)言っていたイカヅチ――
それは、ラピュタ(滅神の雷の神域、4205ページ参照)のイカヅチと同じだ
原初の滅神、その化身化の御業がそれで、全く同じで、同一のものなのだから―――
滅神の雷と書いて、めつじんのいかづちと読む
フリガナを振っていなかったのはこちらのミスだ、済まない;
まあ、ともあれ……
フィン『更なる覚醒、か―)
ふうっ(やれやれ溜息)
どこまで行くつもりかな……』ぽつり&遠い目
各々が似た、同じ現象に瀕する最中
僕は一足先に、同時期に手にしていた為…
思わず出た感想に、口を滑らせていた
満面の笑みで、宴を!!と喚き立てるナコモを気にも留めず、流宴と一体と化して遊んでいた
深緑の業火とは全く異なる、『別の極地(きょくち、最果ての地)』として―――『最後に行き着く御業の前段階』として記されることとなった
化身化の御業の先、その名を――『神武(しんぶ)』と名付けられた
全力を発しながらも、それを光も出さず、それすらも御業として、一つとして、御し切ることが出来る神(化身化)としての証として―――
原初の神々の次元まで――技術を身に付けるまでの物語―
その章が、第2章『神々の逆鱗(5063ページ参照)』だ