第92章 新たな神武(しんぶ)
話を戻そう
今、『実在化の力と自浄の力(総合して実在化の力)』は4倍となっており、
対称は『全て』に対して
中でも「癌化」に染まりやすい(影響を諸に受けやすい)のが、『魂と霊体』である為そちら優先で掛かっていた
それが…4倍という効力を発揮し続けていた――癌化に対しての浄化の件も併せた上で(差し引いた上でも)
『片割れ』抜きでこれなのだから…凄まじいと言うより外無い
玄武が神として宿った5歳から10年もの時を経て、『片割れ』という権限を取り戻した今…
実際の所、何倍になってるかというと……
今の所、計測した数値だけ述べると…∞倍にまで達していた
それでもなお、『魂の膜』も、『世界』も、皆無事だ
限界量等無いかのように、変わらず全てが在り続けている
だからこそ…なのだろう
送ることに賛成したのも
「癌一同の魂」は須らく「強大無比な罪」を抱いており、
霊体という表層にまで出てしまうのは、「癌一同」に接触した「癌一同」のみと言える
しかし…類は友を呼ぶとばかりに、朱に交われば赤くなるという言葉通りに、必ず「癌」へ至る
『好きにしておいて、その責任を人に負わせていいなんて理屈にはならないんだよ』とはケイト談
自分に都合よく捉える
自分は悪くない
それらが…全てを歪め、痛め付けて回る
歩み寄り
それが大事なこととされている
人を見る心、大事な根幹を育て、学びに結び付け、全てを繋げる為にも
とも語っていた
その通りだとも思う
しかし…
いくらなんでも、「癌のような無法者」には『いい加減に』、『早々に』、見切りを付けて欲しい←『』=太字かつ強調気味に発音
まあ…それでも見捨てないのが(原初の)始祖神なのだけれど……
ケイト自身、そんなケイト自身を嫌っているけれど…
そこを好ましくも思っている
ちゃんと問題視して、背負って、気を付けようとしながらも、必死に模索しようと奮闘して頑張る…そんな馬鹿な君だから
見捨てたくないと…誰かの死を、消滅を、たとえ齎してきた存在であっても出来ないと…望めない、そんな存在だから…‥原初の始祖神として選ばれたんだと、創世神の膜から創世神として認められたんだと今になって思う
ざっと推測を話した後、皆からも合意を得、どういう形で注ぎ込むか話し合うこととなった