第92章 新たな神武(しんぶ)
ケイト&ナビィ『え!!!?』
ケイト「ここどこ!!?;助けなきゃ!!」おろおろあわあわ
ナビィ「えっと…
待ってね」
ケイト「うん!」こくこく
ナビィ「わかったわ!
ゴブリンの巣の水飲み場の近くよ!
食事してるみたいね」
ケイト「そんなの見たらわかるよ!!
それより助けなきゃ!どうしよう!!?
水場伝って魔法を送り付ける!!?それでゴブリン倒す!!?
ナビィ「いいけれど…貴方のその威力だと諸共ぶち殺しちゃうわよ?
彼を」泣き喚く小さな子を視線で指差す
ケイト「う゛っ;」ぐさり
構えていた魔法を光の玉へ戻して解除する
ナビィ「方法ならあるわ
気は進まないけれど
ケイト「え!?何!!?」ずいっ!!
ナビィ「落ち着いて聞いて
私は死ぬ」
ケイト「………へ?」
ナビィ「でも生き返る方法はあるの
とっておきの秘術
助けられた側が名を呼ぶだけ
それだけで蘇れる」
ケイト「なんだあ
よかったあ」
ナビィ「でも…冷静に名を呼べるかは不安な所ね」
ケイト「う~ん…
それ以外の方法を
ナビィ「考えてる間は無いから行くわね」ひゅ←小さな池の上に移動する(飛ぶ)
ケイト「え゛!!?;」
ナビィ「今度は貴方が助けてね?」ケイトを振り返って優しい声で言う
ケイト「当たり前だろ!
でもどうやって!!?」
ナビィ「私が繋ぎ止めておくから!
声を掛けてあげて!!」ぴゅう~っ!!
ケイト「行っちゃった…;」たらーり
羽の生えた光の玉
それが一塊の光となって、小さな池の中へ入り込み、水同士の空間を繋げて進んでいった
ナビィ「繋げたわ!説明お願い!!」
ケイト「大丈夫か!!?
今ナビィが助けてくれる!!
ただそれをやるとナビィが死ぬ
その前に、ナビィって名を呼んでやってくれ!!
頼む!!!
それが、お前も、ナビィも、どちらも助かる道なんだ!!」真剣
ベル「……え?
助かるの?」
ケイト「そうだ!!
だから、ナビィと呼んでやってくれ!!」
ナビィ「やるね」
一声掛けた瞬間、ナビィが光となって命がベルへ流れ込んでいき、瞬く間に治っていった
欠損した指も、折れた骨も、傷もあざも何もかも綺麗さっぱり…衣服を除いて
ベル「わああああ…すごい//」キラキラ
自らの手を見つめ、歓喜の表情で
まるで英雄譚みたいだと笑うベル
しかし…ナビィが消え掛けていた
