第92章 新たな神武(しんぶ)
他の神は皆、従属神という区分に入るのだという――
だんじりもまた製作途中らしく、魔石を動力とした各種のものを各々作っているらしい
水を出したり、火を出したり、雷火を再現したりと、色々とやりたい放題だ‥←目が点
僕等も初耳だったこともあって、ケイトは目をキラつかせながら
ケイト『今こそ!妊婦の今だからこそ!
魔力量が少ない今の内に、魔石作成でも!!』ゴゴゴゴゴゴゴ
しかし…その思惑は期せずして、大きく外れることとなった
役場員「あのお…;
非常に言いにくいんですが……;」
ケイト「?」
役場員「……
全て∞です」
ケイト「へ?」
役場員「全ての数値が∞で固定化されてしまっています;
不可能です;
済みません」大きく頭を下げる
ケイト『えええええええええええええええええええええええええ!!!!?;』驚愕
後に――非常用として重宝されることとなる
さて…言い遅れたのだが……
朝は、ケイトと一緒に過ごしてもよいらしい
やたら僕との時間が多かったのもそれでだ
ガレスとアルテミスが僕(フィン)に最初を譲る
と言っていたことから、午前中だけ貰うこととなった
僕が朝、ガレスは昼、アルテミスは夜となっているそうだ
7月18日(冒険者116日目)――出会った翌日から冒険者としてヘレイオス街で戦って…まさか、こんな所まで来れるとは思いも寄らなかったが…大事な時間、ステップを踏んでここまで来たのだろうと、今一度、これまでを思い返しながらしみじみと噛み締めていた
たったの117日――時間にしてみれば、3か月と25日…もうすぐで4か月か
7月23日で、僕等が出会って4か月になる…
そう感慨深げに感じ入って、一人で感極まっていると…‥
それに同調したかのように、ケイトが僕の唇を奪って抱き締めて頬ずりをし、何度も何度も口付けを交わしてきた、熱く抱擁をしたままで……
それに僕は何度も応え、方向を変えては何度も何度も、熱い口付けと抱擁を交わし合った
お互い気付けば化身化しており、深い寿福感に酔いしれて、共に笑みを浮かべて笑い合っていた―――
さて…
このまま何事も無く、無事に新婚旅行を終えられたらいいのだけれど……
そんな想いをよそに、別のものが動き出していた
ゴゴゴゴゴゴゴゴ←地下深くで何かが蠢く音がする