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Unlimited【ダンまち】

第91章 轉儛(てんぶ)





キャパ超えの仕事(英雄願望)を何の策もなく思い立ったというだけで無計画に実行した挙句
周りの犠牲、無償の献身のお陰で、上手くいっただけなのに、手柄だけはちゃっかり持っていく
自分はただただ暴走するだけで、出来る男(英雄)アピールしかしない、利益しか見ない屑上司でしかない

以上が、主犯格の癌がありのままに盲目的かつ無責任かつ衝動的に行動した結果、周りを存亡の危機へ追い込んだ諸悪の根源として残した、功績の概要となる


一方の目線ではどんなによりよく見えても、実態は異なる…この事案は、その代名詞としても用いられることになった――


ケイト『あじゃこじゃ引っ掻き回すだけ引っ掻き回して、その行動に責任持とうとも取ろうともせずに、着せて回る行為がそんなにも正しいか?

そんなにも優しいか?
周りの迷惑も厭わず、周りにどれだけ傷や迷惑を掛けても付けても、何もされないことこそが当然だと、笑って接してくる人間がよ

そんなに思い遣りがある人間か?
本当に優しい人間なら、そんなことせずに、てめえのしたこと最後まで責任持って、自分のケツぐらい自分で拭いてみせるわ
人にさせて当然だなんて顔はしないし

そうしてまで大事にしようとしてくれる人間こそ、大事にできる人間なんだよ…優しくて思い遣りのある人間ってのはな!!!』


人や周りを酷使する在り方
酷使しても何も感じない、返そうとさえしない在り方
それが癌なのだと――

そう強く記されるきっかけとなった―――



以上を「癌一同」と『神』の明文化とする



どんな環境であれ
どんな人柄であれ
何に対してであれ
『人を見る心』
『人の内面を見る、重んじる心』

それらこそが――肝心で、厳かで、貴くて、掛け替えの無い――大事なものなのだと―――


そう思わずには居られなかった―――――



フィン「何かして欲しいとかそういう願いはないのかい?」せめてものお返しをしたいという意

ケイト「願って何か意味があるのかよ」

『………え?』
予想だにしなかった返答に、皆が皆硬直し、固まった


ケイト『人に何を願った所で無駄だろ
自分の願いは自分で、自分の手で叶えるべきだし
人ありきで叶える、自分の願いに人を巻き込む奴の神経が意味わからん

どれだけ願った所で時間と労力の無駄だ
そんな暇あるなら人の為に費やしていた方が有意義だ


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