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Unlimited【ダンまち】

第91章 轉儛(てんぶ)





張り裂ける痛みの中で、今にも潰れて消え落ちてしまいそうな心の欠片の中で――君は藻掻いていた―――される側の心情を、自分以上に重く受け止めることが出来る心――――

きっとそれこそが――神の根幹たる『根源』、神が神たらしめられる『所以』なのだろう――



全く意に介さず、屈託無く笑ってみせて、大事そうに、それごと包み入れるように、なんてことのないように、手を差し伸べ、抱き締めてみせた――ありのままのお前が好きだと、『必ず守る』と体現してみせた、体で、言葉で、言動で、その行いで――示し続けてみせた、沢山の愛情を、慈愛を、慈悲を、献身を、無償の愛を、無数にくれた―――満面の笑みで、大事なもの(みんな、原初の始祖神初代の一部)だと―全部が全部大事で、欠かしちゃならないものなんだと――今ある全ては、1兆5000億年もの歳月が籠もった『唯一無二のもの(歴史そのもの)』なんだからと―――



それこそが…そう想い、願い、皆の無事を、安寧を、幸せを、心より願い、行動に移せる……だからこそ、「癌一同」がいる中でも、実在化という現象へと漕ぎ着けるのだと――『自らの命も、自我も、記憶も、自由も、時間も』…厭わずに、自分にしか出来ないことなら、皆を守れるのなら、その為ならと差し出せる人だから



一方、「癌一同」は――利用するだけで見向きもせず、周りに迷惑を掛けても厭わず
迷惑を掛けられた周囲が変わらず大事にしてくれる、そう接してくれることに、さも当然だという顔で笑って何事も無かったかのように接し
欲望(願い)のままに暴走を繰り返し、周りに犠牲を平然と強い(人を見ない無理強い)、酷使し、その責任も後始末も罪も罰も全て恩人に着せ、感謝も謝罪も恩返しも何もせず、誠意も無くいくらでも繰り返し
ただただ笑って人の好意の上に胡座をかき、寄生し、正当化し、どんなことをされても大事にする人達を、自らへの恋心や親切心を弄んで利用し、搾取し、命を失ってでもこちらを守れと、何も厭わずに繰り返し続ける
アマゾネス狩り…守りに来たフレイヤ達を守ろうともしなかったように……走ることは一つとして無かったように――

やっていいことにも限界量がある、罪にも同じことが言える―
その枠組、限界量を超えたものが、「癌一同」なのだと――

上記の無自覚型が主に主犯格の癌とそれに加担した隠れ癌、自覚型が癌となる


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