第91章 轉儛(てんぶ)
フレイヤは『美の神として強大な権能』を有しているが
何であろうと『美の神の権能』を用いれば思い通りになってしまうことに強い孤独感と虚無感を抱いており
フレイヤ本人は自身の『美の神の権能』を自分を縛る『女神の軛(くびき)』と称し、忌み嫌っている
その為、自分を『女神の軛』から解放してくれる何かをずっと求めていた
ある時、同郷の女神イズンに「伴侶こそが貴方を軛から解き放ってくれる」と言われ、その言葉を信じて『伴侶』を探すようになる
だがフレイヤを救ってくれる『伴侶』は天界にも下界にも見つからず、ただただ時間だけが過ぎていき
『伴侶』が見つからないと一人涙を流すこともあった
そして――仕事中のウレイオスと邂逅することとなった
彼女は興味無いと、全く意に介さず
全く『美の神の権能』になびくことも無く、全力の『それ』も全く効かずにいた
その在り方に心が惹かれ、執心するようになり、共に居たがった
ウレイオスも離れたい訳でもない為強く言えず、お互い居心地もよかったこともあり、共に居ることが多くあった
全ての祖、始祖神であることを知ったのは――知り合って、共に過ごすようになってから後のことだった……
ウレイオス「縛られているのはお前じゃないか?」
フレイヤ「…え?」
ウレイオス「だって…使わなければいい話だろ?
使わずにどれだけ出来るかって話じゃない?←シャドーで殴る真似
私は、使っても使っていなくてもどっちでも変わらないけれど…
私は…お前が美女の権能を持ってようが持ってなかろうが、お前が好きだ^^
フレイヤはフレイヤだろ?
どんな権能持ってようが、それごと全部ひっくるめて好きだ
それごと大事にしたらいいじゃん^^」
フレイヤ「…‥…」
ウレイオス「ね?(微笑)
^^//」
フレイヤ「くす)
ふふふっ
ふふふっ
あっはっはっはっはっはっはっはっ^^//
そうね…
そうよね…
貴方は…どんな権能なんて関係無しに、大事にしてしまうのでしょうね」
ウレイオス「?
フレイヤだから大事なんだけど」きょとん
フレイヤ「あっはっはっはっはっはっはっはっ^^//(恍惚笑み)
そうね…
そこが…一番の違いなのね
……ありがとう…ウレイオス//(微笑涙目)
私も…貴方が好きよ^^//」涙
ウレイオス「ああ
私もだ^^//」
