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Unlimited【ダンまち】

第16章 悲鳴





フィン「ケイトは周囲から常に暴言を浴びせられ、そういう目に遭わせられ続けてきたことで口も心も閉ざし、
彼等の悪口を頑なに語ろうとしない、態度で示そうと常に不干渉を続けている、
自分の些細な行動でまた傷付けたくないが故、痛みや苦しみを味合わせたくないが故、常に行動にして示し続けた。
その弊害として理解者を得られないとしても、周囲の全てからそういう目に遭い続けたことで心を閉ざし不干渉を貫く道を択んだ。

方や一方は、関わった際に得た傷をもとに傷付けて当然と言いたい放題言い続け、少しでも悪い印象を抱くよう彼女を知らぬ人に聞かれればそう常に答え続ける。
そういう認識を抱くよう尋ねる人には全てそう答える。現在であってもなお、ロキが言うように続けているほどだ。
立場が悪くなれば憮然と『そういうことを言われても仕方のないことをやったのだ』と主張し、ひたすらに難を逃れようとする」

(上の記述、いじめられた際にそうされた件、いじめっ子達が今も悪く吹聴している件自体は実話である)


フィン「頭があれば彼女の意図や気持ちぐらい十分伝わる。言わずとも知れたことだ。
何故やり返さないのか、同じことをしないのか、傷を与えようと彼女自身から関わってこない時点でね。

長い目で見れば、彼等のやっていることの方が余程理不尽な害悪に他ならない。


そんな彼女を妻に持つ身としては誇らしいんだが、彼等に対して抱くのは殺したいといった感情だけだ。
弁明も許さない。いつまでもそうやって彼女に対して悪い印象を植え続けようとする腐った態度、彼女を少しでも苦しめよう傷付けようとする人格、それらは彼女の優しさに胡坐をかいたものだ。

彼女のそれを見ていればわかる。
ワザとではないことも、悪気があってやったことではないのだということも、助けようと動くその態度で、その性格で十分伝わっている。

だが彼等はそれを見ようとせず、頑なに悪い印象を抱くよう押し付け続けた。
はっきり言って、僕自身の手で地獄に落としてやりたいぐらいだ。


もし彼女が先に死ぬことがあれば…そういうことをする輩が目の前に現れれば、殺してしまうかもしれない。

今はまだ、団長という立場もあってできないけどね…ゆくゆくはするつもりだ」

リヴェリア「そうか…」


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