第91章 轉儛(てんぶ)
アリアが死んだのが黒竜に喰われた時点=ヘレイオス街に入った直後
自死し、力も何も奪えない状態にした
結界に抗うも力が入らず成す術も無く取り込まれていく黒竜を
魂と霊体、そして命を対価とした力のみで構成された状態で見届けた後
黒竜が巣として過ごしていた北の大地、当時は竜の巣と呼ばれていた竜の谷へ向かい、
風印となりて封印し、魂と霊体を宿していた力が消え、恒久的な存在となったことで、
生きた身体を有さない霊体と魂という状態となり、アイズの魔法の中に宿ることとなる
順序を正すとこうらしい――
2代目原初の滅神が500億年も探していたのも…
7000億年前の内で…それも大分荒れたという
その世界線でのこと、とは……
実際には、話にならないから時間ごと結界で封鎖して、落ち着くまでなんとかやりくりした、とのことだ
荒れ狂う状態から抜け出すまでに結界内において500億年もの時を要し、落ち着いた折を見計らって隔離されていた結界から解放し、原初の神々界に呼び恋に落ちたと――原初の始祖神と―――そして原初の始祖神もまた、と……
しかし…
99.08%も失うことになった根源はやはり……
『魂の願い』―そして「癌一同」が存在したこと
ケイト『自分が自分で無くなるよりも、何よりも――皆が消える方が嫌だ
消えて欲しくない、死んで欲しくない
たとえ…私を構成する全てが消えて無くなろうとも!!!!』
魂の心からの願い―
それが原因で、99.08%が対価として消滅することが現実となっていた――
ただでさえ…
「隠れ癌と癌と主犯格の癌(癌一同)」がいる世代だから仕方無いとのこと―――
そして――――今…その窮状は打開された
ケイト『誰にも消えて欲しくない
死んで欲しくない
元の環境に…清浄な地で、世界で……笑って過ごしたいだけだ!!
二度と――消えないように!!!
誰も哀しまなくていいように――――!!!!』
その結果…
取り戻そうとする努力よりも、そちらを最優先してしまい……
実在化に、常に99.08%も対価として失い続ける羽目になった
医療ポッドには必ず月一で入るように義務付けられた
『守り(創世神の親の分体)』とは、どんなことをやっても消えず死なさせない為に、創世神の親が生み出した一人一人の魂全てに付けた遣いだった