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Unlimited【ダンまち】

第90章 未来への展望





逃げた『黒竜』は傷を癒す為の栄養…餌として、地上に存在する竜種を呼び集める
『黒竜』の元に全ての竜種が集まった瞬間、大精霊はその身を捧げ『精霊の嵐』を使い『黒竜』と『竜種』を『風印』した
その北の地は現代で『竜の谷』と呼ばれている──

上記がダンジョン・オラトリアから抜粋した文面



そうなるはずだった…

だが‥…


アリアはふらふらとした軌道で空を飛んで、ヘレイオス街へ向かう
その弱った様子(振り)に黒竜は目を光らせ、先程上げた咆哮で集めた『自らの子も含めた、地上全てに存在する竜種』に、『動くな』と厳命をした後に爆速でアリアを追跡する

大精霊を食えば回復は愚か魔法も手に入り強化も意のままとなる――その考えは正しい

動くなと厳命したのは、精霊には奇跡があり万が一逃れられた可能性を考えてのこと
その上更に竜達に逃げられでもすれば、自らの回復と強化が出来なくなるのを惜しんでのことだろう


『誰にもやらん、俺が食う』とばかりに決死の面持ちで
今にも食らい付かんとする血走った目、迫り狂う顎に対し
それを見たアリアは―回避よりも移動を優先し速度を緩めずヘレイオス街へ突っ込んだ

誘導された黒竜はその勢いのままヘレイオス街へ頭から突っ込み
そのままヘレイオス街の地下にある、モンスター封印の術式へと引きずり込まれ
ヘレイオス街にあるモンスターを封印する結界によって封印させた

その封印を最後まで見届け完全に封印されたのを確認した直後…
アリアは休むこと無く、間髪入れずに全力で『竜の谷』へ向けて移動する
黒竜によって動くなと厳命を受けて動かないままの『黒竜の子も含めた地上に存在する竜種』を、
己が身と命を対価にし(死を条件に)、『精霊の嵐』へと転じさせ、『風印』した


そして――

アリアは―――
セルディアの杖を媒介(鍵)にして在り続ける、命を対価にした魔法――
【千蒼の氷園】で、氷の中に保護されたアイズの魔法の中に宿り、目覚めを待った


精霊として蘇るその日を―――その時を――――



魔法の中で――待ち続けた――――



ただ―――

信じて――――



どちらも死んだ状態(生きた肉体を持たない状態)であり、本体が神として完成したことで
アルバートの魂がケイトの中へと還ってゆくのを感じた

それを条件にして生み出された分体(存在)だから――


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