第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
ティオナ「あれ?
待ってよ?
精霊なら精霊王の権限で何とかなったんじゃないの?」
ケイト「ああ無理
ウルに精霊王の権限移行してるし←4626ページ参照
権限も全治も、精霊王の半身の契約によるものだし
何より…権限がある内に起こしたとして、浄化し切れん
魔力と魂の力、双方を用いた神の力を上げないと浄化なんて出来んし
この体で出せる出力を上げないと話にならない
始祖神と皆の力を合わせないと浄化出来ない、し切れない代物だし、ここまで来れなかったら無理だった
ただでさえ「呪い」の重ね掛け状態だし
「主犯格の癌」の、魂の前世と今世においての
だから無理」きっぱり
ずうううううううううん←改めて現実を直面して空気が沈み込む
ティオナ「凄く合点が行った…←ぽつり&肩落とす
はああああっ;」瞑目嘆息項垂れる
ケイト「まあ…そこら辺も計算されてた気もしないでも無いけれども…←顎に手を当てて原初の始祖神の分体を見やる
原初の始祖神『てへ♪』
(くす)ま!皆無事で乗り切れて何よりだ!(微笑)
素直にそのことを喜ぼう!
な?^^」
ティオナ「……←顔を上げて見つめる
うん!//←微笑し頷く
よぉ~し!準備頑張るぞお~!!^^//」
ティオネ「と、言っても後は配るだけだけどね」手を上げて肩すくめ
ティオナ「うっ;
頑張るのおおお!!」だっ!!!
そして…7月12日
朝の内に全国各地へと届けられた
昼の内に人数分、集まるだろう人々の分まで全て配布することとなる
在宅でしたいという旨を示す人もいる為
それ(動けない人、要望)に合わせた方法を考案、実践することとなる
昼の3時までには全てが終わり、皆が皆の手元に天へ贈る灯籠がある形となった
祈りの効果もあってか皆も皆、疲れも無く、落ち着いて専念し、今日この時まで取り組むことが出来た
そして―晩に執り行われる『堆魂の儀(ついこんのぎ)』の準備が粛々と、恙無く進められていった――
で…例のバンジーに関してはどうなったかというと……
ケイト「だって妊婦でも出来る遊びって少ないんだもの!」毅然むすーっ!
だからと言って意味のわからない提案を呑む訳には行かない
別の遊びを提案し、受け容れさせることに成功させた――
それは―――仮想現実(VR空間体感型没入ゲーム)だった――――
