第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
『体感没頭型ゲーム』としても知らしめられ
『実際にあった歴史』を現実に体感出来る教材としても用いられ、推奨される具合だった…
そして――「主犯格の癌」が施したこと(呪い、滅び)、その「原点(1兆5000億年前)」である魂の前世から、今世である「10万年前、3000年前、現代」において成したこと、「その全て」を恙なく、正しく伝えることに成功した―――
現実を受け止める(整理して受け入れる)までの心の準備も必要だった、という訳か…
その全てを伝えたのは―――腕時計型携帯に新たに追加された機能、『VR体感システム』によるものだった
原初の始祖神『やっと解明できたね!!』キラキラ
ケイト『頷き微笑)うん!!
あなたのお蔭だ…
ありがとうな^^』晴れ晴れとした満面の笑み
原初の始祖神『そんな他人行儀にならなくていいから
お前とかでいいのよ
大事にしたい人だっていう『想い』は…『中身』は――ちゃんと伝わっているからね?^^』ふふふっ
ケイト『…(くすり)
ありがとう^^
大好きだよ^^//』ふふふっ//
ティオナ「ねえ!行くよ〜!!」微笑し手を振る
ケイト「ああ!!」だっ!!←微笑し走り出す
『全て』を白日の下に晒した…―
実際にあったことも、それまでにあったことも…――
起こってきたこと(予防の為の犠牲(原初の精霊、精霊界が生まれた起源、原初の始祖神))も―――
これだけのことを為しておいて、『比類なき功績』として数えられることが無かった理由…それは――――もう二度と、訪れることの無い「災い(全消滅)」、「呪い(癌化)」であったことからだった――――――
それは――――――――遠い先における『平穏』を指し示しており…今後二度と、「全消滅」と「癌化」が訪れないことを予見されてのことだった――――――――
もう――それを施す人も、存在も、現れることは無いのだから――――
『7月12日』――その日は、その意を込めて、新たに改めて発表を受けて、体感数時間のVR(実際には2分のみ)で正しく伝え、『堆魂の儀』をより一層深みのあるものとした
歴史の転換点――全てへ掛けられた「呪い」を解いた日…そう深く受け入れられ、晩6時に天へ灯篭を贈った
『今』へと至れた、『全て』への感謝を込めた追悼―――『堆魂の儀(ついこんのぎ)』を
