第16章 悲鳴
遠征があった日が4月14日、
ギルドと協力して人造迷宮クノッソスを捜査をし、手分けして売りに行ったのが4月15日、
宴は無論、ロキによってケイトが復帰した後でしようということになった。
イシュタル・ファミリアが襲撃され、その後の夜遅くにオッタルが来訪したのが4月16日だった。
そして今日、4月17日の朝、執務室にて…
リヴェリア「認めざるを得ないな。
私達はどこか、闇派閥を軽く見ていた」
フィン「負けは潔く認めよう。
ケイトがいなければ…緊急馬車が二つなければ、確実に死者が出ていた」
ガレス「不壊属性の扉、本来ならそれに阻まれて分断され…最悪、そのままやられていたじゃろうな」
リヴェリア「例の箱も使わざるを得ない状況になった。
もしそれで死んでしまった場合…二度と、クリエイトという魔法は現われない。この世から失われてしまうだろう」
フィン「そうだね…
実の所、彼女のお陰で痛み分けという形に持ち込めたというだけに過ぎない。
彼らは人造迷宮という本拠地が使い物にならなくなり、僕らは…貴重な人材を失いかけている。
『正直…死なないとは言い切れない』とアミッドは言っていた。
彼女がいれば大抵大丈夫だと…たかをくくっていたのもあったのかもしれない」
リヴェリア「そうだな…」
ガレス「失念しておったわ…そこまで陰で手を回しておったとは」
フィン「僕個人の失態だ。肝心な所で隙を作ってしまった。
庇わせて、傷付けさせてしまった」
リヴェリア「だがそのお陰で成り立ったこともまたある。
あの時にフィンがやられれば士気に大きく関わったはずだ。
と言っても、本人はただフィンが傷付くのを黙って見ていられなかったというだけなのだろうがな」目を伏せ&嘆息
ガレス「姉を目の前で失ったからこそか」
その頃のロキ、神室にて↓
ロキ「まったく…ホンマにケイトは心配ばっかりかけるなあ」溜息
再び執務室↓
フィン「問題は、ここからどう雪辱を果たすか、だ」
リヴェリア「それはそうと、耳に入れておきたい情報がある」
フィン「どうした?」
リヴェリア「アイズ達とベートのことだ」
その言葉を皮切りに、【ロキ・ファミリア】に新たな問題が降って湧いたことを知らせた。