第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
ラウル「命懸けで今も取り戻そうと戦ってるんだ!!!!
俺達の地上を!!!!俺達の街を!!!!!
それなのに指を咥えて黙ってやられるのを見てるだけか!!?!
何もしないで意気揚々と笑って楽して手に入れたいのか!!!!?
自分達だけ傷一つ負わず日常に戻れれば満足か!!!!!!!!?(涙目)
違うだろ!!!!!!!!!!
そんなこと――望んでないだろう!!!!!!!!!!!?
今この場に居る人達は皆、そうじゃないだろ!!!!!!!!!!!!?(睨視)
何の為に――!!!!(ギリッ!!!)←歯噛み
何の為に今ここで生きているんだ!!!!
戦え!!!!!
俺達にしか出来ないことで!!!!!!
返せ――
少しでも多く!!!!
少しでも!!!!!
たったの一つでも!!!!!!
ほんの僅かでもいいから!!!!!!!!!!!(ぐぐっ!!!!)←拳を握り締める
戦ええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
両拳を拡げ、天を仰いで、涙を零しながら咆哮の叫びをあげた
ラウルの決死の叫びに、応えない者はその場にはいなかった
僅かに…
ラウルの身体から、光が放たれて…天へ昇っていくのに、気付く人は居なかった……
誰も――一人として
「頑張れ!!!!!」
「負けるな!!!!!」
「死ぬな!!!!!」
「頑張れ!!!!」
「生きて!!!!!」
「死んじゃヤダあああああ!!!!!」
その激昂に、返したのは――応援だった
あるものは祈り、あるものは声を上げ、あるものは叫び、涙ながらに慟哭を上げ、
それぞれが、全てが、高らかに捧げた
一丸となった想いが、ひとつとなり…
『光』となって降り注いだ
神への信仰、それが神が存在する力になる…それは、立証されてはいなかった
しかし――それは…図らずも……人々の想いは、『奇跡』を起こした
ラウル「やった……届いたっ」ひっく、ぐすっ、えっぐ
その場に跪いたまま咽び泣き、震えが止まらないまま…見届ける
一丸となって、一つとなって、放たれた想いは『光』となり、『光』は8本の柱となりて、天より降り注いだ―――
向かう先は…散り散りに吹き飛ばされ、今もなお原初の精霊により蹂躙され続けてゆく……
『原初の魂(次期原初の神々)』8柱―――