第88章 神聖たる導き
3000年前
癌によって国の守りは無くなり、国民達は無防備に晒された
その尻拭いの為に命を散らす人達に対し、同じく命を散らす行為で応えもせず
自分だけ安全圏で笑ってのうのうと生き続け、国が亡ぶ様を知らないままに詩人として旅を繰り返して回ったという…
何でも…守りが無くなったことで王は死に、王位を継いだ王女が多くの英傑を集め迷宮の攻略に向かったことで国の守りが更に脆弱になり、攻略は成功こそすれ王女も攻略中に死に、戻った頃には国は既に滅んでおり国民は皆死に絶えていた……
その頃…肝心の癌は、全く異なる場で、モンスターもいない田舎で詩を謳い、陽気に暢気に笑っていた
何度も言うようだが…ここで言う癌は、主犯格の癌だ
自分の思い通りにするだけしておいて(無限暴走)
尻拭いは全て人へ着せ(無責任)
恩に報いず裏切り利用し搾取するだけ(仇返し)
その罪を罪とも思わない、人を見ない心が
それを持った時点で、「癌」の証だと――
無限とは過去も未来も繰り返すことを示唆する
ケイト「癌に関して押さえる点は…
・無限暴走
・無責任
・仇返し
以上!」
ティオナ「え?以上?
それだけでいいの?」
原初の神々『いい!!!!』憮然
ケイト「これ以上語るのしんどい!嫌!!!」
ティオナ「ごめん!ありがとう!!;」両手合わせ
事の詳細を語った理由は…ティオナがせがんだからなのもあった
癌とは何なのか…
何故癌になるのか…
今一度再認識したかったのだろう……
『大事にしてくれる人(恩人)』を「大事にしない人(搾取者)」=「癌」と結論付けられた←5267ページ参照
どれだけ大事にされても大事にせず、自身が大事にしなくても大事にされ続けることに痛みも何も感じない…その行為、意識は「罪」であると
大事にしてくれた恩人に対し
同じ行為で返さず、応えず、笑って裏切り、蔑ろにし
それを大事にしているつもりで覆い隠し、正当化し続けていられる
そのされた人の立場に立たないまま、考えもせず他人事のまま…
平気で暴走して、付き合わせ、死に至らしめ、正当化し、再び暴走を繰り返す
略奪者ならぬ、「搾取者」として完成した存在――人として破綻した存在が「癌」だと明記された
要するに――「良心を利用し、無償で搾取を繰り返し続ける行為」を指す