第88章 神聖たる導き
フィン「自分の思い描く結果にならなければ駄々をこねて何でもやりたい放題にし、また責任や後始末や皺寄せを自らで取ろうともせず、人にばかり押し付けて死に至らしめて回る
国も、人も、何もかもを――巻き込んで、巻き添えにして…
それも、一方的に……
滅びを齎して回る、自らの都合(気持ち)だけで
現実も、人も、周囲も、何もかもが、見えていないままに――」
その言葉に、それぞれが同意を示すように深く頷いた
リヴェリア「幼稚、というより
軽薄なのだな
浅はかという言葉の方がしっくりくる」
ケイト「私も…そう思うよ……
2人の意見に同意見だよ
はああああ(嘆息)
あればっかりは…手に負えない」俯き、目と表情を曇らせる
僕達は皆、黙ったまま頷いた
『生命の星』――『地球』―――
原初の精霊の爆発の後
感謝の言葉を発した後
壮大な海が、生命の力を含んだ水が、星中を覆った
覆い尽くした後…
草が、木が、すくすくと生え、成長し出した
魚も、海の生物も…人類を除いた数多くの数多の生物が生まれ、奇跡を起こした
時差を超え――時を超え――隔たりを超え――全てに降り注いだ光は――世界を広大な光で埋め尽くし――――奇跡を起こした――――――
想いを――一つにするという奇跡を
勝手な想いの押し付けでは
綻び
歪む
しかし…
想いを通じ合わせ、一つにした時――
他者を重んじる痛みが、思い遣りが、重みが…絆となり、強固な楔となりて残る
一度(ひとたび)この世を消し、転生(生まれ変わらさせた)せしめた
その折…新たな理となった←5194ページ参照
神々が降りていたのは――
降りることを許可されていたのは――
癌による影響を少しでも押し止めたい一心によるものだった
それが神々の時代の始まり――
原初の精霊が降りたのは――
主犯格の癌の魂が生まれ、初めてこの世に生まれるから
原初の精霊が降りた理由はそこにある
それが古代の始まりであり…
幾度となく、この世を破滅へと結びつけようとする存在と戦い、救ってきたという――
精霊がモンスターに食われて穢れた精霊となったものもいたが(1041ページ参照)…全てケイトが精霊王の権限で救ってみせた
始祖神の魂、その分体が死んだのは…無茶をし過ぎたから……←1079ページ参照