第88章 神聖たる導き
全殺し全消滅の罪も勿論あったが
それよりも重いのが創世神の親殺しの罪のようだ
それも…魂の前世の罪である為、捌くことが出来ない
否――たった一度のみチャンスを与えるという規則の為、捌かない…その時点だけ
という訳のようだ
具体的にした行動はというと…
今回(今世)のように、
ただただ自分の理想(勝手)を押し付けて回り、「人を見ない無理強い」を行い
自らの不手際を棚に上げて、ただ周囲にいただけの無辜の民を巻き込んで危険に晒し、自らを大事に想う人々に割を食わせ
皺寄せや後始末をその場に居合わせただけの人々や国全てに着せて回り自らは全くせず、それに怒る人々を悪として処罰されるのを止めず
自らのした行いを尊び守る為に罪を犯した自らを大事に想う人々や、全く周囲を巻き込まず迷惑を掛けない罪を犯した悪人達に、自らの罪を着せ、罰を受けさせ
自らは自首もせず、助ける為に動いてくれた、罪を被った人達を助けようともせず、見向きも知ろうともせず、笑って守ろうとすらもしない
その結果…当時、癌として完成までは行かずとも、他の悪人達が挙って集まってきて…只管に持ち上げて先導されるがままにムー大陸を国ごと全て滅ぼして悪人達の手に渡らせた
いいように転がされ、その結果いい面をしただけの悪人達に全て取らせて、自分は無関係を装い続けたという訳だ…
かつて…『自らの為に罪を犯し自らの罪をも被って罰を受けたフレイヤ・ファミリア』や、『自らを守る為に恩恵も無い体で一刻を争う状況下であったこと(情報は鮮度が命、人の口に戸は立てられぬこと)から大金を手に情報操作に奔走し蹂躙されて殺されたアイシャを除いたアマゾネス達』に対して、行ったように――
ケイト「10万年も生まれることが出来なかった理由はそれで」
フィン「人類に滅びのループを与えた罪…か
それも……5000年毎に必ず訪れる」
ケイト「そう(頷)
10万年も地獄にずっと居たからね
天国行きにもならず、やっとこさ生まれ変わるチャンスを得たのがちょうど3000年前
この世に一度生まれ、そこでもやらかしたことで現在まで生まれることが無かったんだよ」
リヴェリア「何をやらかした」
ケイト「国の守りを消した
身勝手な考えで代替法も何も無しに壊し
好き放題した上で全てに、自らのしたことの尻拭いをさせて回った
自らは何もせずに」