第88章 神聖たる導き
テロップ『ここからはこちらをバックにどうぞ
小さきもの
林明日香』
見守っているからね――
そんな声が聞こえた――
かすかに――――
守りに来たよ…
帰ろう
一緒に――
水上都市オルガノへ向けて
ガモスも共に泳いでいた
木々が生え、緑が蘇り、岩が映えるように肌を見せ
大地が、大海が、大空が…笑って出迎えてくれていた
守ってくれて……ありがとう――
そんな温かな想いに、光に、包まれながら、
僕等は帰路に着き、皆からの…星中、いや……
遍く全てから、歓待を受けた――
沢山の光の粒に囲まれながら…
少しずつ回復し、癒えていく中で…
新たな時代の到来を、肌で、その身で、確かに感じていた…強く……力強く…是迄に無いものを――
だからこそ尊いのだ…
だからこそ…守りたいのだと
優しく脈打つ、光の粒の鼓動に、中にある想いに、寄り添って――
ありがとう――――
そう…言葉を返した
想いを――――
愛していると―――――
再び眠りにつくケイトを…今度は止めなかった
眠りにつく前
ケイト「あれ?
深海で保護されたならなんで波打ち際に?」
フィン「それは…ガモスの意思だ
自分の力で、君を守った
だから…自分の力で、君を地上に送りたいと
一緒に帰りたいと――望んだんだ」
ガノス『この子を…頼む』
僕だって守れるよ
大丈夫だよ
と示したかったらしい
ケイト「そっか…//←嬉しそうに目を細めて笑う
ありがとう←頭に手を差し伸べて撫で
(ぎゅうっ)←ガモスが気持ちよさそうに、嬉しそうに目を細めるのを見て、抱き締める
守ってくれて……
助けてくれて…
本当にありがとう
出会えてよかった
大好きだよ」すりっ
目を細めて、抱き締めてくれるケイトの頬へ擦り寄るガモス
その姿は…成人した海亀レベルに大きくなっていた
別れた当時はまだ生まれたてほやほやの子亀だったのに…
大きくなったね
逞しくなった
本当に…立派に育って……
ケイト「大地が、大海が、大空が、ここまで再生したのも…精霊さんのお蔭だね」微笑
フィン「死に掛けたのも精霊さんのお蔭だね」
ケイト「あはは^^;」
フィン「死に掛けたのも忘れないでくれ
まったく…」腕組み嘆息
ケイト「すみません…;
でも…」
フィン「?
ん?」