第15章 人造迷宮
フィン「いや…わかってはいたんだが…やはり改めて聞くとショックだっただけだ。
あんな落ちぶれた人間が…;いや、襲われて逃げてきた人達まで受け入れていたからか?その中にそう言った人がいたからか?;(ぶつぶつ&額押)
まさか街の人達が神の血を引き継ぐ末裔とは…血だけで人柄が決まるわけじゃないんだね。
計画を見直さないと…」ぼそ
ティオネ「何なんですか?勇者アルルェーチェって」
フィン「ンー…どこから話せばいいかな。
まず結論だけ述べると…
ケイトは勇者アルルェーチェ、もといヘレイオスの末裔だ。
ヘレイオスとは島国を治めていた王であると同時に、ペルセウスの子、ゼウスの孫でもある。
つまりケイトは…ゼウスの血統を受け継ぐ、王族だ」
『えええええええええええええ!!!!!??』
ケイト「ぶううううううううううう!!!
げほっごほっごほっけひっごふぅっ」
フィン「もう既にその王国は滅んでいるけどね^^;」
『ええ!?;』
その後、馬車の中で説明してもらった。
2800年ほど前…ヘレイオスという若者がいた。
彼は、ゼウスとダナエーの息子・ペルセウスの血を引き継ぐ息子。
つまりゼウスにとっては孫にあたる存在だった。
アムピトリュオーンがタポス王プテレラーオスを攻めた時、アッティカ地方のケパロス、ポーキス地方のパノペウス、テーバイのクレオーンと共に参加した。
戦争に勝利するとケパロスと共に占領した島々を与えられ、分け合って支配した。
彼はアルゴスのヘロースの王だったが妻も子もなく、晩年に王位を譲り「安寧の地」を求めて去っていった。
フィン「ここから記されるのが、アルルェーチェとしての物語だ。
アルルェーチェとは…当時の、彼が辿り着いた安寧の地の名前だったんだよ。
そのまま勇者の名として英雄譚として口伝されていった。
それが本になってのは随分と後なんだけどね…中々に信じられることはなかった」
ティオナ「私知ってる!モンスターを封印するんだよね?」
フィン「ああ。
でも最初にどういう力を持っていたかを言わないとだね。
ロキが原書を持っていたお陰でわかったことなんだけど、僕ら三人はロキから直接教わった。←291~293ページ参照
ここから先の内容は、『くれぐれも』他言無用にして欲しい」
それに皆が頷いたのを確認後、語られた。