第88章 神聖たる導き
あの予感が…現実になった…いや……紛うことなき現実だった←4524ページ参照
あの時…死の間際、創世神の親の心が創世神に宿った←5161,5167ページ参照
それすなわち…
原初の神々にも同様に宿っているということ
そして――それは、創世神の心と全く同一のもの=原初の始祖神そのものに強く宿る
同じ存在だから―――
他のものには聞こえてはいないようだった
黒髪と焦げ茶目から、残った残骸が光となって創世神の親の心が入ってきた際に、目の色は変わらぬまま白い髪となった←5167ページ参照
その時と同じように…
純白の光(創世神の親の主人格)に包まれた時、
黒い髪が白くなり、焦げ茶の虹彩の色も同様に白く光輝いていた
解除されたケイトに歩み寄る中、魂の声が聞こえた
ケイト『神の力は、何でも好きに捻じ曲げる為にあるんじゃない
それこそ癌になってしまうから
そこを履き違えたらいけないんだ
変えちゃいけないことだってあるんだから
どんなに…力があったとしても――
好きにやりたいから、捻じ曲げたいから、(実在化の役割を)やってるんじゃないんだよ
限られた命なのは同じだから
少しでも長生きして、少しでも幸せで居て欲しいから
限られた時間の中で…少しでも伸びて欲しいから、居て欲しいから…生きて欲しいから……選んだんだ、やってるだけなんだよ
お返しなんか、欲しくてやったんじゃない
送ってるんじゃないんだよ
何も要らないから……
大事にしてよ…』涙
涙ながらの声に…魂からの揺さぶり(魂の心の声)に…
何故……
原初の始祖神の神域が、始祖神の涙なのか…やっと理解した(わかった)
限りがあるからこそ、大事に出来る
大事にすることに、意味が生まれる
『尊ぶ』という価値が――
限りの無いままでは…大事にしないことの意味を、罪深さを、理解出来ず、自覚出来ない
その罪を――「癌(皆殺し)」という名の大罪(原罪)を――
だから……寿命というものを、形作ったのだと……(きゅっ!)←唇を噛み締める
そして……その対価を、君が払い続けている――
寿命(生贄)という形で―――
原初の始祖神と、原初の神々…創世神の親の心と共に――――
人も、己も、大事にすること……それを以って『浄化(神)』と云うのだから――