第88章 神聖たる導き
魂の中で…
そんなやり取りを交わす中
変わらず笑顔で接してくれるケイトを見つめていた
アイシャと2人きりと戦いという約束を果たす為に……
意志を無視して半ば強制的に決められたようなものだが…皆の時間も限られている為、頑張ってくれている
自分らしく居られているのかも…もう分からない
何もわからない……
涙を流しながら抱き締めた…――魂の中に居る同胞(魂の欠片)(クゥー達)を
かつて……
リズを亡くした際に、リズへした時のように……
涙を流しながら………
声を上げずに、慟哭を上げた
記憶も無いのだから当然だ
空白だらけでもう何も分からない
そんな現状が続いていることも…知る由も無かった
それでも……
それでも……
想い出を共に作って行くことは出来る
たとえ一時のみだとしても……
たとえ自我ごと記憶も共に消えてしまうのだとしても……
それでも……共に過ごすことは…力になることは…守ることは…出来るから
繰り返させないと、(創世神の親と)約束したから
ちゃんと罪を償わずに転生したら、罪の持ち越しになってしまう
なので死ぬ前には必ず『全ての罪を償わしてから後』と定められている
要注意事項として……
罪を償わずに死んで転生することは、癌に発展し兼ねず、癌を出させない為に、繰り返させない為には必須事項だから――
癌は償わずに死んだから…転生して再び繰り返すこととなったから……同じ轍を踏む訳には、同じ羽目を食う訳にはいかないんだ……全てを守る為にも――――創世神の親の死を、献身を、想いを…無下にしない為にも……
フィン『自我は消えて行く…
二度と戻らない
同じ自我を構築することは二度と出来ない』
ケイト『それでも…‥
心がある限り、自我は生まれる…終わりじゃない
終わりになんかさせない(させるものか!)
二度と――絶対に…繰り返させたりなんかしない(させない!)
約束したから――必ず果たす
必ず守るという誓いを――――
必ず守ると…光となって溶けて、心に宿ってくれた……創世神の親へ……←5161ページ参照
たとえ――全ての記憶が消えたとしても、全ての自我が消えたとしても……守ると決めたから、やると決めたから(真剣)