第15章 人造迷宮
ケイト「ごふ」
ごぷっ
意識を失ってもなお幾度となく血が口から溢れ出ていく中、それに歩み寄った。
フィン「肺に血が残っているのか?)
ラウル、ポーションはまだ残ってるな?」
ラウル「はい!」さっ
喀血と咳き込みが止まらない中、せめて体力だけでも回復させようとポーションを飲ませようとするも
それは咳と共に吐き出され、口端から飲ませた分だけ出ていった。
飲ませようとしても飲ませられず、咳き込むばかり。
飲ませる所では無くなっていた。
フィン「貸してくれ」
ラウルの手からポーションを奪い取って自分の口の中に含み、口移しでケイトに無理やり飲ませた。
ティオネ「ぐっ!ぐはあああ!(がくっ!)
だ…団長、私も…私にも、ポーションをおおおお!」ぜーぜー
フィン「済まないが自力で飲んでくれ^^;」
ティオネ「だ、団長おおおおおおおおおおおおお!;」
ティオナ「もぉ~!今そんなことやってる場合じゃないでしょ!?;
何考えてんの!?;」
ケイトを馬車内に運び込み、総員乗り込んでから進み始めて数分後
やっとケイトは意識を取り戻し、目を開けた。
それからモンスターがツルで潰そうとした矢先、全く凹みもしなかった件を尋ねていると
ケイト「実は完成した後、馬の疲労を吸い取り続けるそれだけじゃなくって…
馬車に絶対に壊れないよう不壊属性を与える魔法をかけちゃった^^;あは」
フィン「…これ以上頭痛の種を増やさないでくれ;」
目を伏せながら苦笑し、額に手を当てていた。
そう苦笑するフィンを見た瞬間に堪らないほどの愛しさが込み上げてきて、気付いたら身体が動いていた。
ちゅっ
両首に腕を回して抱き寄せ、僅かにリップ音が響く中…
フィンはされたことを理解した直後、固まったまま赤面していた。