第88章 神聖たる導き
癌に心を開いてはダメ!!!
染まってしまう…
ケイトがそう言っていたのも頷ける←4396ページ参照
本当はLv.3だったがLv.2とした
目立つのを避ける為に
リヨン・リードが初めて恩恵を刻んだ時のこと
デメテルが本人の要望を汲み取り、そう発表するようお願いしていた
ギルドは混乱を鑑みて快諾し、その結果…
対外的にはLv.2で通し、
Lv.3であることはデメテルと、デメテルが伝えたウラノスのみが知ることとなった
そして――ケイトの手によって…『デメテル(兄と自身の恩人)』だけでなく、エニュオ(ディオニュソス)によって人質に取られるはずだった『デメテル・ファミリアの眷属(兄の同輩)』全てが守られた……秘密裏に……オラリオに来てから神秘が発現した時点(1095ページ参照)で仮制作された、携帯という試作品(実際に携帯が世に出たのは1599~1606,3929ページ参照)のお返しをデメテルとデメテル・ファミリアへ与えたことで全てが変わった……更には全員を一人残らずLv.6になるまで徹底的に鍛え上げることで守り抜いた(2342ページ参照)……せめてものお返し、配慮として……これまで与えてもらったことへの恩返しとして―――
それをも死に至らせる悪逆非道なやり方(盗みと怪物進呈)で殺しておいて平然としていられる(それも他の人相手にも同様に続けていられる)のが「癌」
のは置いておいて……
「主犯格の癌」であれ、「隠れ癌」であれ、共通している要点を、ひとつのみ挙げるとするならば……
「己の欲を満たす為ならば犠牲を厭わない(人を見ない)」――――この一言に尽きるだろう
己を正当化する為に、英雄だとか正義だとかを挙げているだけであって
実際には中身は空っぽというのは…
つまり、反省せず、正当化し、暴走を繰り返し、何も身に付いていないということだ
肝心の、他を重んじて、他を犠牲にすることなく成し遂げようという中身が無い
だから犠牲がいつまで経っても減らない、減らそうとする中身が無いから
うなぎ上りに増えていく一方となる
自分のしたことの尻拭いも後始末も皺寄せも全て人に被らせて死に追い遣っていく
それを善だと歪め、自分好みに脚色(正当化&メッキ)し、その結果…「歪みそのもの」となり、「闇(消滅)そのもの」と至るという訳だ